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〈みんなの健康Q&A〉 ツボ療法で健康な体作り(下)

 Q 春夏秋冬の四季の影響についてはどのように考えますか?

 A 春先に調子が悪い、梅雨時に症状が悪化する、季節の変わり目に神経痛が出る、秋口になると肌の乾燥がひどくなるなど、その季節ごとにつらい人はいます。

 毎年のように、春先になると花粉やアレルギーについての話題がクローズアップされます。また、ときに猛威をふるうインフルエンザなどがあります。しかし、直接影響を受ける人もいれば、なんともない人もいます。身体外、つまり自然界が身体に及ぼすあらゆる外的な影響に、身体がどれほど対抗できるかと言うことなのです。

 ツボ療法を行ううえでのポイントは、その症状が表れるか、悪化する季節を自分なりに把握して、その数週間前、または数カ月前からツボ療法を行うことです。ここでは四季ごとの注意事項とそれぞれに最適なツボ療法をあげておきますが、季節の変わり目から行っておくと効果的です。

●「ツボ療法」

 ※春に最適なツボ療法

 春季は内臓に負担をかけず、内臓の調子を落とさないことです。

−太衝(足の甲側で、親指と人差し指の付け根から、足首の方向へ指を押し上げて指が止まるところ)

 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−中(両側の乳首を結んだ線の中央)

 @中に親指の腹をあてて、ピンポン玉ほどの円を描くようにゆっくりと10分間回しながらもむ。
 Aツボに親指をあてて気持ちよい程度に押さえながら、腹式呼吸を30回ほど行う。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

 ※夏に最適なツボ療法

 夏季は下腹を冷やさないことと、冷たい飮食を避けることです。

−太谿(足の内くるぶしとアキレス腱との間で脈が触れるところ)

 @太谿を指先でやや強めに3分間指圧する。
 Aそこへ簡単灸(せんねん灸など)を3つすえる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で貼り付ける。

−関元(下腹、へそから真下に3寸〔指4本分〕のところ)

 @手のひらを関元に当てて、ゆっくりと野球ボールほどの円を3分間描く。
 Aツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で貼り付ける。

 ※秋に最適なツボ療法

 秋季には消化器系への負担を極力少なくして、消化のよいものを口にするように心がけましょう。

−足三里(膝下のすねの上にある突起した骨から外側に1寸5分〔指2本分〕のところ)

 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−中(上腹で、へそとみぞおちとの中間)

 @手のひらを中に当てて、ゆっくりと野球ボールほどの円を3分間描く。
 Aツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

 ※冬に最適なツボ療法

 冬季には、下半身を冷やさないように注意しましょう。

−陰陵泉(向うずねの内側で、内くるぶしからすねに沿って上げていくと膝の下で指が止まるところ)

 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 A爪楊枝を5本束ねて、その尖ったほうで、トントンと30回たたく。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

−大椎(背中で、頭を曲げると出る首のつけ根の大きな骨のすぐ下)

 @人差し指か親指で、やや強めに3秒押して1秒休む間隔で2分間押さえる。
 Aツボにハンドタオルを当てて、ドライヤーの温風を3分間あてる。
 Bそこへ唐辛子の種を絆創膏で付ける。

(李昇昊、うえの針灸整骨院、東京都台東区東上野1−18−10、TEL 03・3832・6880)

[朝鮮新報 2010.6.9]