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病を克服し、舞台に

声楽家 金桂仙さん

 大阪を拠点に音楽活動に多忙な毎日を送っている。昨秋、大病を患ったが奇跡的に「生還」し、5月7日、東京・上野で開かれる「奏楽堂日本歌曲コンクール」(主催=東京・台東区)にチマ・チョゴリ姿で舞台に立つ。「一次審査の突破は至難らしいが、日本の音楽界を代表する20人の審査員に歌声を聞いてもらうだけでも」と出場を決めた。

 47歳で大阪音楽大学短期大学部に入学。その後、4年制に編入し、さらに同専攻科を修了した努力家だ。昨年春には、釜山、慶州、大邸を周り、慶州ナザレ園でも歌声を披露した。そこには、敗戦後、朝鮮に残された日本人女性たちがいる。朝鮮と日本の童謡に耳を傾け、食い入るような眼差しを向けていた姿が忘れられないと語る。「朝鮮と日本の苦難の歴史にピリオドを打ち、祖国統一を実現しなくては」と話していた。(潤)

[朝鮮新報 2010.4.26]