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〈投稿詩〉 そこに立つ意味を

子どもたちが街頭に立っている
キムチのにおいのする駅前
今は国際市場と呼ばれ
韓流に親しむ人たちでにぎわう
あの、鶴橋

子どもたちはこの地に生まれ育ち、暮らしている
私もここで生まれた
学び舎は
自らのルーツを教える朝鮮学校
民族の言葉と文字で
うたい学びケンカもする
時に背伸びしながら
この社会へと巣立つ
それがウリハッキョ(私たちの学校)

悔しくて、
情けなくて、
気がつけばこぶしを握っている
高校教育無償化制度の「朝鮮高校除外」の報道
引き続く差別と偏見が
くっきり姿を表した

たくさんの人々に知ってほしい
知らせたくて
子どもたちがすすんで街頭にたち
行きかう人に訴える

君たちがはしゃぎ立つべきフィールドは
青い芝生き生きとしたサッカー場
そして
緑あざやかな花園のラグビー競技場、
青春のメッセージも高らかに
白いチョゴリで誇らしく立つ
NHK大ホール

ビラを手に、
あなたから
心をつなぐ多くの人々に
この気持、願いは広がる
学ぶこと、等しくあることを欲する心

私たちはここで暮らす
未来と呼ぶあしたのために
この社会に飛び立ち共に生きる子どもたちに
等しく学ぶ権利は与えられる

誰も奪ってはならない
うばえない
きょうもあしたも、これからも

自分らしく生きる。

自らのルーツを胸に
誇らしく、この地に立つ

(金芳順 東大阪市在住)

[朝鮮新報 2010.4.16]