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映画「東海の歌」 朝鮮国内で大反響

「総連運動のルーツ見た」

 【平壌発=李泰鎬記者】朝鮮と総連が共同で製作した映画「東海の歌」(第1、2部)が朝鮮各地の映画館で反響を呼んでいる。映画は昨年12月、在日同胞の祖国への帰国実現50周年に際して封切られた。

映画の一場面(提供=朝鮮芸術映画撮影所)

 映画館を訪れた市民は、総連と在日同胞の血のにじむような歴史を、映画を通じて詳しく知り、深い感銘を受けたと話す。

 同作品の監督であるチャン・ヨンボク氏(66、人民芸術家)はこれまで、「林巨正」「民族と運命−カップ(朝鮮プロレタリア芸術同盟)編」を作った。チャン監督は「40年以上、映画制作にかかわってきたが今回のように反響が大きいのは初めて」だと驚いている。観客からは「総連の歴史が生々しく感じられた」との言葉をもらい、帰国した公民からは「当時の日本の雰囲気をよく描いている」との評価を受けた。

 朝鮮では新聞、放送などを通じて総連の活動が伝えられている。映画の主人公として描かれた韓徳銖前議長の名前も広く知られている。しかし、祖国解放を前後して日本に住んでいた同胞たちが体験した弾圧と差別、総連の結成と朝鮮学校建設の過程などについては、具体的なイメージを持っていない場合が多い。

 映画には在日同胞が異国の地で「愛国」という信念を胸に人生を歩むきっかけとなった、金日成主席の路線転換方針(1952年)と総連の結成、教育援助費と奨学金による民族教育の発展と帰国実現など、在日朝鮮人運動の主な出来事が描かれた。市民らは映画を通じて、金日成主席の同胞愛と民族愛、在日同胞たちの愛国精神、韓徳銖前議長をはじめとする総連の第1世代の活動家たちの熱い忠誠心をあらためて確認したという。

 「日本各地で朝鮮の国旗を掲げ、愛国活動を展開してきた総連の活動家は真の愛国者だ。私たちは彼らの姿からそれを学んだ。総連を民族の誇りに思う」と映画を見たある市民は話した。

 国内では昨年12月22日、大同門映画館で党と国家幹部、省、中央機関幹部、平壌市内の勤労者たちが参加した試写会が行われた。その後、大同門映画館、統一通り映画館、船橋映画館を含む平壌市内の映画館と各地方の映画館で上映されている。

 リ・ジョンホンさん(56、記者)は「映画は、日本の反動勢力による弾圧をはねのけ前進している総連のルーツがどこにあるかを見せてくれた」と語った。

 韓徳銖議長役を演じたキム・チョルさん(54、人民俳優)は、「総連のルーツには主席の同胞愛と在日1世の愛国心がある。在日同胞を取り巻く情勢は依然と厳しいが、必ず困難に打ち勝つと信じている」と話した。

[朝鮮新報 2010.2.5]