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〈第32回在日朝鮮学生「コッソンイ」作文コンクールから〉 初級部4年 作文部門 1等作品

ぼくらが待つ新校舎

 2年後に、新校舎が建ちます。

 2011年にウリハッキョの創立65周年を新校舎で迎えるために、ハラボジ、ハルモニ、アボジ、オモニたちと、日本の人たちまでもが力を注いでいます。

 新校舎には体育館もあるそうです。

 教室の大きさは縦×横6メートルで、今の教室よりは小さくなります。

 1階には保健室、音楽室、音楽準備室があって、教員室と教育会室があるそうです。

 新校舎には、2階の教室と教室の間に「アルコープ」という小さな部屋もできます。

 2階には、理科室と図工室もあり、体育館を見下ろすこともできるようです。

 どうしてこんなに詳しく解るかですって?

 ある日の朝礼で、校長先生が設計図を見せてくれたからです。

 初めは「設計図」という言葉を知らず、(今、何とおっしゃったのだろう?)と思いました。しかし、よく見てみると、図面には「音楽室」「初1教室」「理科室」などと記されていました。ぼくは、(あー、これを設計図と言うのか)と、感嘆しました。

 「設計図」だけでなく、新校舎の模型も見たけれど、とてもかっこよかったです。

 いろんな人たちが学校を建てようとがんばっているのに、ぼくたちにも何かできることがないかと考えました。そして、「アルミ缶集め」を始めました。アルミ缶を1キロ集めると、50円と交換できるそうです。

 ぼくは、ジュースを飲むときにはアルミ缶を探して飲むようにしました。

 友だちも家で出たアルミ缶を入れたビニール袋を提げて学校に来ます。

 少しでも、新校舎を建てる助けになればいいです。

 2年後、新校舎が建つ頃に、ぼくは6年生になっています。

 今、ぼくは4年生だからといって、友だちとふざけたり、上級生にわがままをいうことが多いです。また、気がのらないことは怠けたり、友だちとケンカすることもあります。

 けれども、6年生になったらクラスの10人みんなで力を合わせて下級生たちの模範にならなければいけないと思います。

 ぼくがそんなことを言うと、友だちは笑います。なぜなら、ぼくがクラスで一番の問題児だからです。

 ぼくは6年生になったら、勉強や試験をがんばって、最優秀の成績を取ろううと思います。

 それから、ぼくは少年団の委員長になりたいです。団委員長はかっこいいし、周りを引っ張っていかなければいけないので、責任感も育つと思います。だから、ぼくは必ず団委員長になりたいです。

 新校舎が建てば、誰よりも掃除を一生懸命やります。窓もピカピカ、床もツヤツヤ隅々まで磨き、お客さんがいつ来ても恥ずかしくないようにキレイにします。

 新校舎では、扇風機を使うのか、クーラーを使うのか気になります。できれば、クーラーがいいです。

 ぼくらの机とイスは、日本の人が買ってくれた、かっこいいのがあるからいいけれど、先生たちの机とイスは新しいのを買ってあげたいです。

 ぼくたちが、アルミ缶をたくさん集めれば買えるはずなので、コツコツ集めようと思います。

(東京朝鮮第2初級学校 申智浩)

[朝鮮新報 2010.1.29]