〈論調〉 正しかった核保有の選択 |
米国が1950年代から現在のオバマ政権の時期まで半世紀以上にわたり、わが国に対する核兵器の使用を持続的に検討し、計画してきた事実が最近、機密解除された米政府の文書によって確認された。 それによると、米国は朝鮮戦争を起こした直後である1950年8月中旬、既に朝鮮戦線に核兵器を投入した。戦争の全期間、自分らが軍事的、政治的に窮地に陥るたびに核兵器の使用を検討し、朝鮮に核兵器を投下するための実動訓練まで何度も行った。 トルーマンとマッカーサー、シュレジンジャーなど米国の歴代大統領と米軍部の上層は、非核国であるわが国に核の威嚇を加える妄言を絶え間なく吐いてきた。トルーマンは朝鮮戦争の時期、われわれに対して「常に核兵器の使用を積極的に検討している」と述べ、1976年以降も、米国高官による核兵器使用の威嚇が公開的に表れたものだけでも6件に及んだ。 米陸海空軍は、われわれに対する核攻撃で各自主導的役割を果たそうと競い、1950年代から現在まで「作戦計画8−53」「フリーダム・ドラビ」「作戦計画5027」など、核戦争計画を作成、更新し、練磨してきた。 米国の核の威嚇は、核拡散防止条約(NPT)寄託国として非核国に核の威嚇をしてはならない自国の義務を完全に無視した乱暴で鉄面皮な国際法じゅうりん行為であった。 NPTが米国の持続的な核の脅威を取り除けず、米国が条約をわれわれに対する核圧殺のテコに利用した状況の下で、わが国は国と民族の自主権と安全を守るために正々堂々と同条約から脱退して核抑止力を保有した。 上記のように、朝鮮半島核問題の根源は、核兵器を保有した交戦一方が非核国である交戦一方に対して露骨な核の威嚇を加えたところにあり、その張本人は米国である。 わが国に対する米国の核先制攻撃野望は、過去も、現在も変わりがない。オバマ政権は、今年の4月に発表した「核体制の見直し」(NPR)で、われわれに対する核兵器の先制使用を公然と政策化した。 わが国が米国の核の威嚇に核抑止力保有で断固対抗したので、朝鮮半島で核の不均衡状態が終わり、戦争勃発の危険が減ることになった。われわれの核抑止力は、東北アジアの平和と安全を守るための宝剣であり、それを保有したのは正しい選択であった。 米国は、反朝鮮核騒動を中止し、朝鮮半島核問題の解決に向けた根本的な措置を講じるべきである。(朝鮮通信) [朝鮮新報 2010.10.27] |