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上海万博で人気の朝鮮館 一日平均4万人の来館者

朝鮮館の間には入館を待ちわびる長蛇の列ができている

 5月に開幕した上海国際博覧会(上海万博)で、朝鮮館が大盛況だ。

 朝鮮館の来館者数は一日平均4万人を超え、上海万博全体の一日の入場者数が40万人であることから、10人に1人が訪れている計算になる。

 7月12日、上海万博朝鮮総代表である朝鮮貿易省の具本泰次官と面会した博覧会国際事務局の王錦珍中国首席代表(中国国際貿易促進委員会副会長)は、各パビリオンの中でも朝鮮館の人気が高く、独特な展示が注目を集めていると話した。王代表は「開催国である中国館の来館者数が3、4万人ほどなのに対して、朝鮮館が4万人だということはすごいこと」だと語った。

 朝鮮が万博に参加するのは今回が初めてだ。

 朝鮮館の規模は1千uで、外壁には朝鮮国旗と千里馬の銅像の図案が飾られている。館内は、「今日の平壌」「公園の中の都市」「悠久な歴史の都市」「人民の幸せな生活」の4つのテーマで構成されている。

 上海市民たちの間では「他の国のパビリオンに行けなくても、友好的な隣国である朝鮮館には必ず行かなければ」という話が行き交うほどだと、万博関係者は話す。

 朝鮮館を訪れた山東省出身の50代の男性は、「私は朝鮮を敬慕している。朝鮮は米国と堂々と渡り合う不屈の国だ」と話し、浙江省から来たという40代の女性は、「やはり社会主義の国、朝鮮が一番だ。日本館やいろいろなパビリオンでは、この暑さの中で長時間も並ばなくてはならず、入館できても大しておもしろくもなかったが、朝鮮館ではスムーズに入館できるようにしてくれるなど、いろいろな気遣いをほどこしてくれた」と感想を述べた。

朝鮮館内を見て回る人たち

 各国の万博入場者からも注目を集めている。

 2012年4月からオランダ・フェンローで開催される国際園芸博覧会の関係者は、「今回の上海万博に、朝鮮が初めて参加したことが各国の博覧会関係者の注目を集めた」と話し、「フェンロー博覧会に朝鮮も参加してほしい」という意向を伝えたと語った。

 工作機械の製作会社を経営するスウェーデン人社長は、朝鮮館で上映されるビデオ映像を通じて、欧米諸国で伝えられるものとはまったく違う朝鮮の姿を見ることができたと感想を述べた。彼は企業人として、朝鮮が組織としてとても規律がある国であり、工作機械の分野でもCNC技術が高い水準にあることに注目していると話し、上海万博期間に朝鮮との貿易も視野に入れるようになったと明かした。

 国際ロータリー財団関係者は、朝鮮が平和を愛する国であることがよく理解できたと語り、「欧米ではメディアが伝えることをそのまま鵜呑みにしているが、朝鮮について知りたければ、上海万博の朝鮮館に行くようにと人々に勧めたい」と話した。

 博覧会国際事務局のヴィンセンテ・ゴンザレス・ロセルタレス事務局長は、「朝鮮は万博に初めて参加したが、100年以上参加している国に負けないくらいのパビリオンを作り上げたことだけ見ても、潜在力があり、今後の展望が明るい国だ」と語った。

朝中友好の証

 上海万博の開幕式(4月30日)の日には、中国の習近平副主席が朝鮮館を訪れ、朝鮮の上海万博参加は中国人民と政府に対する支持と連帯の表れであると語り、謝意を表明した。

 朝鮮館の来館者数は、金正日総書記の中国訪問(5月3〜7日)をきっかけに急増したという。

 5月11日、上海世博会事務協調局関係者が朝鮮館職員たちのもとを訪れ、「金正日総書記の訪中を通じて、両国親善がどれだけすばらしいかを目撃できた。首脳外交で中朝親善の雰囲気が醸し出されたことで、朝鮮館を訪れる中国人来館者数が増えるだろう」と話した。そして上海万博の成功に基づいて、上海に朝鮮との貿易を促進するための機関を開設し、定期航路を運航するなど、朝中両国間の経済貿易関係をよりいっそう発展させる意向を示した。

 9月6日には上海万博の会場で「朝鮮館の日」が開催され、国旗掲揚や芸術公演など多彩な催しが行われる予定だ。【平壌支局】

[朝鮮新報 2010.8.27]