top_rogo.gif (16396 bytes)

「慰安婦」問題の早期解決を 南から被害者と国会議員ら訪問

参議院議員会館で集会

 日本軍「慰安婦」問題の早期解決を求める集会「被害者は待てない、償いの時を逃すな!」(共催=日本軍「慰安婦」問題解決全国行動2010、戦時性暴力問題連絡協議会)が13日、参議院議員会館で行われ、南朝鮮の「慰安婦」被害者、国会議員、韓国挺身隊問題対策協議会(挺隊協)代表と日本の国会議員、市議会議員、各地の市民団体メンバーらが参加した。それぞれが活動の現況や思いを語り、一日も早い解決に向けた全国行動への参加を呼びかけた。

南で「議員の会」発足

日本軍「慰安婦」問題の早期解決を求める集会には、多数の人が詰めかけた。

 「韓国併合」100年を迎える今年は、「挺隊協」発足20周年にあたる年でもある。日本の政権交代で、「慰安婦」問題解決の可能性、期待が高まったが、未だ進展は見られない。現在、南朝鮮で「慰安婦」被害者と確定された人の数は234人、生存者はわずか85人だ。

 2月、日本各地で「慰安婦」問題の解決を目指し活動している団体や個人が集い、「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動2010」として行動を開始した。

 3月30日、南朝鮮では超党派の「日本軍『慰安婦』問題解決国会議員の会」を発足した。共同代表は、これまで「慰安婦」問題解決のため、活発に活動を行ってきた民主党の李美卿、自由先進党の朴宣映、民主労働党の郭貞淑、ハンナラ党の金映宣議員ら4人。

 今後、@南朝鮮政府が問題解決のため積極的な外交活動を繰り広げられるよう活動しA本会への国会議員の参加を拡散し活動を増大させB日本国会議員との連帯、両政府が立法的・行政的措置をとるよう重要な役割を担っていく。

 朴宣映議員は、「(韓国併合)100年という節目に恥じないよう、日本の議員たちと連帯し、これ以上被害者たちが涙を流さぬよう、立法化を促したい」と述べた。

ネットワークの拡大を

70年間のつらい日々を振り返り、思いを訴える吉元玉ハルモニ

 吉元玉さん(83)は、13歳(満11歳)の時、お金を稼がせてやるとの言葉に騙され、親にも知らせずについていき、ハルピンの日本軍の慰安所」に監禁され、軍人に強姦される毎日を送った。

 「あれから70年間生きてきたが、1日も普通に暮らせる日はなかった。毎日つらい思いをしながら生きてきた。罪を犯した人が知らんふりをしていたら、罪はなくならない。65年間放置されたままだ。罪を明らかにし、後代にまで問題を残さないようにしなければならない」と訴えた。

 挺隊協の尹美香代表は、「今年こそは立法、行政の両面から解決を果たさなければ。そのシステムを作るには、ネットワークがとても重要だ。みんなでネットワークを広げて力を集め、運動を展開していこう」と呼びかけた。

日本政府が責任を

 集会では、「慰安婦」問題の解決を促す意見書を採択した大阪府堺市、千葉県我孫子市の市議らが採択までの経過を報告した。

 また、日本の各党の国会議員らがあいさつし、現政権中に問題を解決するべきだと強調した。社民党の渕上貞夫議員は、「日本軍が犯してきた数々の不正行為に対し、きちんと謝罪、反省、償いをしていくことが私たちの役割、任務である。与野党を超え、日本政府としてこの問題を解決していくことが被害国に対する責任である」と話した。

 最後に、人権活動に取り組むアジアの若者のネットワーク「Asia Pacific Youth Netowork」のメンバーらが、アジア太平洋地域を中心とする十数カ国から集めた4千余枚の蝶々型ハガキ(署名)を披露した。以後、内閣総理大臣宛で提出される。

 集会に先立ち、南朝鮮のメンバーらは、江田五月参議院議長と面会し、「慰安婦」問題の早期解決を強く訴えた。(姜裕香記者)

[朝鮮新報 2010.5.17]