労働新聞 平和目的を強調 「現在、軽水炉建設中」 |
労働新聞11月30日付は、「現在、朝鮮で軽水炉の建設が活発に行われ、その燃料の供給のために数千台規模の遠心分離機を備えた現代的なウラン濃縮工場が稼動している」と明らかにしながら、「電力需要解決のための平和目的の原子力エネルギー開発事業は、今後さらに積極化されるであろう」と強調した。 ウラン濃縮工場が稼動していることについて、国内のメディアが公式報道したのは今回が初めて。朝鮮は、2009年4月、外務省声明などを通じて自前の軽水炉建設を宣言し、同年9月には、ウラン濃縮実験が成功裏に行われたと国連安保理議長に報告していた。 「平和的原子力エネルギー開発は世界の趨勢」と題する記事は、こんにち、世界的に平和的原子力エネルギーを開発、利用するのは一つの阻むことのできない趨勢になっているとしながら、現在、多くの国で化石燃料に対する依存度を下げ、代用燃料を積極的に利用するための動きが積極化していることに言及。「平和的原子力エネルギーの開発・利用は、発展途上国にとって奪われることのない権利である。原子力エネルギーを平和目的に利用する権利は、一部の国の独占物になりえない。世界のすべての国がその権利を行使すべきである」と主張した。 記事は、「問題となるのは、一部の西側勢力が自分らの気に入った国の核活動は黙認、協力する一方、気に障る国の平和的核活動については途方もなく言い掛かりをつけて問題視して圧力と制裁騒動を繰り広げるなど、不公正な二重基準を適用していることだ」と非難し、「一部の西側諸国は、核拡散防止条約(NPT)の外にある国はあたかも平和的核開発の権利がないかのように主張しているが、現実はそうではない」と強調した。 記事は、平和的核活動は、国際社会のすべての構成員の自主的権利だとしたうえで、「朝鮮が主体的な原子力エネルギー工業構造を完備するために自前の軽水炉発電所建設へと進むのは、国際的な原子力エネルギー開発・利用の趨勢に全的に合致する。また、朝鮮で日々高まる電力需要を満たすための方策でもある」と指摘した。 [朝鮮新報 2010.12.3] |