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南による西海での北側領海砲撃 北 相次ぎ立場を表明

「今後も侵犯には対応」

 朝鮮人民軍は23日、朝鮮西海の延坪島一帯の北側領海に砲撃を加えた南朝鮮軍の軍事的挑発に対応して、「断固たる自衛的措置」を講じた。これと関連して、朝鮮人民軍最高司令部報道(23日)、朝鮮外務省スポークスマン談話(24日)、朝鮮赤十字会中央委員会報道(24日)がそれぞれ発表された。要旨は次の通り。

軍最高司令部報道

 「護国」という北侵戦争演習を行い、朝鮮半島情勢を緊張、激化させている南朝鮮軍部が、われわれの再三の警告にもかかわらず、23日午後1時から朝鮮西海の延坪島一帯のわが領海に砲撃を加える無謀な軍事的挑発を行った。

 わが領海に撃ち込んだ南朝鮮軍の砲弾は、数十発に及ぶ。

 今回の軍事的挑発は、いわゆる「漁船の取り締まり」を口実に、南朝鮮海軍艦艇にわが領海を頻繁に侵犯させて「北方限界線」(NLL)を固守しようとする悪辣な企図の延長である。

 祖国の領海を守っているわが軍隊は、南朝鮮軍の軍事的挑発に即時かつ強力な物理的攻撃で対応する断固たる軍事的措置を講じた。

 挑発者の発砲を無慈悲な鉄ついで治めるのは、わが軍隊の伝統的な対応方式である。

 今後も、わが軍隊は南朝鮮軍がわが祖国の領海を0.001ミリでも侵犯するなら、ちゅうちょせず無慈悲な軍事的対応攻撃を引き続き加えることになる。

 南朝鮮軍は、空言を言わないというわが軍隊の厳重な警告にしっかり留意すべきである。

 朝鮮西海には唯一、われわれが設定した海上軍事境界線だけが存在するであろう。

外務省代弁人談話

 南朝鮮軍が悪名高い北侵戦争演習である「護国」軍事演習を繰り広げるとともに、延坪島で大砲の実弾射撃を計画したことについて、わが軍隊は北側領海に一発の砲弾でも落ちる場合、即時、対応打撃を加えると数回にわたって警告した。

 事件当日である23日午前8時、北南軍事会談北側団長は、南側の団長に、延坪島一帯での砲撃計画を中止することを再び強く求める電話通知文を送った。

 にもかかわらず、南朝鮮軍は午後1時頃から延坪島で北側領海に数十発の砲撃を加える無分別な軍事的挑発を強行した。

 南朝鮮に山河と海、島が数多くあるのに、よりによって肉眼でも互いに見られるわれわれの目の前の島で砲声を鳴らし、火薬のにおいを漂わせた行為こそ、高度の政治的計算が敷かれている挑発だと言わざるをえない。

 南は、われわれを刺激しないために、島から南の方向に砲撃を行ったと弁解しているが、延坪島は海上軍事境界線から北側領海内に深く入った所に位置している地理的特性によって、そこで大砲の実弾射撃を行えば、どの方向に撃っても砲弾は北側領海内に落ちることになっている。

 南の目的は、われわれの物理的対応措置がない場合、われわれが島の周辺水域を自らの「領海」に認めたと、世論を導くところにあった。

 今回の事件は、停戦協定が締結された後の1953年8月30日、「国連軍」司令官が勝手に、一方的に引いた不法非道なNLLのために生じた。

 米国とその追随勢力、一部の国際機構の当局者らは、事件の真相を把握もせずに、無鉄砲に誰かを非難しようとする悪習を直さなければならない。南朝鮮が味方だとして無原則にかばうなら、もっぱら火に油を注ぐことになるだけである。

 朝鮮半島の平和と安定を重んじるわれわれは今、超人間的な自制力を発揮しているが、正義の守護者であるわが軍隊の砲門は、まだ開いている状態にある。

赤十字会報道

 南朝鮮当局は、「挑発」だの、「よう懲」だのと言い散らしたあげく、11月25日に開催される予定であった北南赤十字会談を無期限延期すると宣布した。

 今回、南が強行したわれわれに対する重大な軍事的挑発と赤十字会談の無期限延期発表は、対話と北南関係の改善に執ように反対し、ことごとく阻んだ南当局の下心がどこにあるのかをはっきりと示している。

 北南関係を破たんさせ、対決と戦争の局面へ追い込むこのような者と、対話について論じ、和解と協力について話せるだろうか。

 われわれの善意と雅量、措置によりようやく開かれた北南対話の門は、南当局によって再び閉ざされ、北南関係ははかりしれない破局に陥ることになった。

 南朝鮮赤十字社が会談の無期限延期を宣布した状況のもとで、われわれもこれ以上人道問題の解決にこだわる考えはない。

 南朝鮮赤十字社は、離散家族・親せきの面会正常化をはじめ人道的事業を破たんさせたことに対して全民族の前で全責任を負うべきである。

 全同胞の志向に挑戦して北南関係改善の雰囲気を一朝にして踏みにじり、情勢を戦争の状態へ追い込んだ李明博政権の反民族的・反統一的犯罪は絶対に許されない。

 同族対決と戦争策動で崇高な人道的事業まで破たんさせ、同胞の頭上に残酷な災難を被らせる南当局は、民族のさらなる懲罰を免れられないであろう。

[朝鮮新報 2010.11.26]