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「天安」号事件 南で「米国責任論」浮上

「合同訓練との関連性明かせ」

 南朝鮮で、南当局が発表した「天安」号沈没事件の「調査結果」に引き続き疑惑が持たれている。最近は、米軍と南朝鮮軍による合同訓練中に哨戒艦が沈没したことから、事件の「当事者」として関連情報を積極的に明らかにしようとしない米国の責任を追及する声があがっている。今回の事件と関連して南では民間からの疑惑の指摘は多かったが、今回改めて「米国責任論」を問う主張が浮上した。

資料集発刊

南朝鮮で「天安」号事件に関する疑惑が引き続き提起されている(写真は10月12日の言論3団体検証委員会総合報告書発表会) [写真=統一ニュース]

 統一ニュースによると、「『天安』号事件真相究明と朝鮮半島平和のための共同行動」(以下、「天安」号共同行動)は10月22日、資料集「李明博政権の『天安』号事件調査結果の問題点」を発刊した。

 「天安」号共同行動には、「平和と統一を開く人びと」(ピョントンサ)、平和在郷軍人会、民族民主烈士犠牲者追慕団体連帯会議(追慕連帯)、全国民主労働組合総連盟など43の団体が参加し、真相究明に努めている。

 「天安」号共同行動は資料集を通じて、「『天安』号事件は『韓米合同演習』期間中に起きた事件だ。合同演習が行われていた状況で、北方限界線(NLL)近くで大規模の戦闘艦船が任務を遂行していたにもかかわらず、これが合同演習と無関係だとする南政府の発表は信頼できるものではない」と指摘し、米国と南の両当局に対して、「『天安』号が事故当時、どのような作戦を遂行していたのかを公開し、合同訓練との関連性を明確にすべき」だと主張した。

 また、「米国は自前の衛星や艦船だけでなく、南朝鮮軍からも情報を提供されている。したがって、米国は事故の経緯をすべて把握している」としながら、米国は情報公開はもちろん、「天安」号が米軍潜水艦と衝突して沈没したなどという疑惑の解明も求めた。

「天安」号共同行動が発刊した資料集 [写真=統一ニュース]

 さらに、「沈没の地点と時刻が事件発生の原因と経緯を究明する最も基本となる要素であるにもかかわらず、この情報が錯綜している。これは、(当局が発表した)事件に対する概要が正確でないことを物語っている」と強調。全面的な再調査を要求した。

 79ページからなる資料集は、「1番の文字」「吸着物」「スクリューの変形」「水柱」など以前から提起されている疑惑を21の分類に分けて、政府発表と疑惑の内容、そして「天安」号共同行動の見解と立場が記されている。

 「天安」号共同行動は、「国政調査や南北米中の4カ国による共同調査などの中立的で公正な再調査の実現のため、各界の関心を高める契機になることを願う」と指摘した。(姜)

[朝鮮新報 2010.11.5]