〈今月の金正日総書記−10月−〉 世界が伝えた閲兵式 |
10月9日から10日にかけて、世界が注目する中で行われた朝鮮労働党創建65周年を祝う一連の行事に、金正日総書記が参席した。朝鮮中央通信は、総書記が10日の午前0時に錦繍山記念宮殿を訪れ、金日成主席に敬意を表したと伝えた。 また朝鮮労働党創建記念行事を前後して、経済視察も報じられた。朝鮮中央通信の報道によると、総書記は国立演劇劇場と芸術家の住宅(8日報道)、新しく建設された玉流館料理専門食堂(17日報道)を現地指導し、建設を担った軍人に対して、「わが軍人の無限大の精神力に対する明白な誇示になる」(国立演劇劇場にて)と述べた。
労働党創建65周年
党の最高指導機関が選挙された朝鮮労働党代表者会(9月28日)では、金正日総書記が確立した先軍路線に沿って「社会主義強盛大国建設を全面的に実現するたたかい」(開会の辞)を推し進めていくことが示された。 労働党創建65周年を記念する行事は、朝鮮の進路をあらためて確認させるものとなった。 世界のメディアが伝えた閲兵式は、朝鮮式社会主義建設を保障する「自衛的国防力」を内外に誇示した。 朝鮮人民軍陸海空軍部隊と朝鮮人民内務軍、労農赤衛軍、赤い青年近衛隊が行進した閲兵式には、「チュチェ式ミサイルおよび迎撃ミサイル総合体」が登場した。 党創建65周年記念の中央報告大会では「チュチェ思想、先軍思想の旗印を高く掲げて類例なく厳しい苦難と試練の中で、自らが選択した道をゆるぎなくしっかり歩み、朝鮮式社会主義を固守し、人民の自主的理想と念願を立派に実現してきた」と、朝鮮労働党の65年を総括した。 そして「党の指導に忠実に従って社会主義強盛大国の建設を推し進め、祖国統一とチュチェ偉業の最終的勝利を早めていくこと」が強調された。 中国軍参戦60周年 中国は朝鮮労働党創建65周年に際し、中国共産党の周永康中央政法委員会書記を団長とする同党代表団を派遣した。また10月は、新たな発展段階に入った朝中の友好関係があらためて示された。 一方、中国人民志願軍の朝鮮戦線参戦60周年を機に、中国中央軍事委員会の郭伯雄副主席を団長とする中国高位軍事代表団が訪朝した。 1950年に勃発した朝鮮戦争(6月25日〜53年7月27日)に、中国人民志願軍が参戦したのは同年10月25日。 10月24日付の労働新聞論説は、「強大な米日両帝国主義者に反対する共同戦線において血潮で結ばれた朝中両国人民の血縁的きずなと友好関係の伝統は、両国の老世代の指導者の格別な同志的信頼と革命的信義に基づいて絶え間なく強化され、発展してきた」と強調した。 朝鮮中央通信は26日、総書記は党中央委員会書記、党中央軍事委員会のメンバーらとともに、平安南道檜倉郡にある旧中国人民志願軍司令部を訪問。同地にある毛沢東主席の子息・毛岸英氏の墓と中国人民志願軍烈士の墓を訪れ、献花し黙祷をささげたと報じた。 軍事分野でも友好を深める朝中は、両国の協調体制が地域の平和と安定に寄与すると主張している。 総書記は旧中国人民志願軍司令部を訪れた席で、「抗米援朝、保家衛国」の旗印の下に中国人民志願軍を朝鮮戦線に派遣したことは、プロレタリア国際主義の生きた模範になるとしながら、「朝中両国の党と政府と人民の変わらぬ意志と念願に基づいて伝統的な朝中友好は永久に不滅であり、代を継いで永く輝くであろう」と述べたと、同通信は伝えている。 一方、中国・北京の人民大会堂でも25日、胡錦濤主席の出席のもと中国人民志願軍朝鮮戦線参戦60周年記念座談会が開かれ、「朝鮮半島と東北アジア地域の平和と安定を守るのは世界の平和と安定の全般的情勢と関係する」と強調した。(鄭茂憲) [朝鮮新報 2010.11.4] |