〈今月の金正日総書記−9月−〉 大将の軍事称号を授与 |
9月28日、朝鮮労働党代表者会が、金正日総書記の参列のもと平壌で行われた。 前日の27日、金正日総書記は、朝鮮人民軍最高司令官命令第0051号を下達し、人民軍指揮メンバーの軍事称号を昇格させた。命令によると、金慶喜、金正恩、崔竜海の各氏ら6人に大将の軍事称号が授与された。 今年6月23日に発表された、朝鮮労働党中央委員会政治局決定書によると、朝鮮労働党最高指導機関選挙のための朝鮮労働党代表者会を2010年9月上旬に開催することになっていた。 9月上旬に開催されず延期されていた代表者会に関し、9月21日、朝鮮労働党代表者会準備委員会が「28日に平壌で開かれる」と発表した。金正日総書記は、代表者会開催の直前まで現地指導など精力的な活動を行っていた。 9月に伝えられた総書記の経済視察は慈江道内の2カ所。8日には、朝鮮の一部地域が洪水被害を受けたことと関連し、中国共産党総書記の胡錦濤国家主席が慰問電(8月24日)を寄せたことに対する答電を送った。 また、ベトナム共産党書記長、シリア大統領、ロシア大統領の誕生日に際して、祝電を送った。 慈江道の経済視察
朝鮮中央通信は11、12の両日に、慈江道の3月5日青年鉱山と満浦ウンファ工場を現地指導した様子を報じた。 二つの現地指導には、朝鮮労働党慈江道委員会の朴道春責任書記と朝鮮国防委員会副委員長である朝鮮労働党の張成沢部長、金己男書記、金慶喜、太宗秀、洪石亨の各部長が同行した。 3月5日青年鉱山は、現代化のモデル鉱山の一つとされている。広い鉱区には大型採掘設備が立ち並び、選鉱場はCNC(コンピューター数値制御)化されるなど、すべての生産工程が技術更新されている。露天採掘場と大型砕鉱場、選鉱場をはじめ各生産化工程を視察した総書記は、大満足の意を表したという。 同鉱山への総書記の現地指導は、2008年1月にも伝えられている。 総書記は再度、同鉱山に赴き、2年という短期間で全面的な技術更新を成し遂げ鉱山の様相を一新し、鉱物生産を3倍に引き上げた成果を指摘しながら、同鉱山が国内屈指の非鉄金属生産拠点に変貌したと労働者たちに感謝を送った。 一方の満浦ウンファ工場では、工場全景図の前で解説を受けた後、改築された工場を見て回った。 総書記は、金策工業総合大学(平壌市)の教員、研究者と協力して、全般的生産工程のCNC化の実現に基づいた朝鮮式の統合オートメーション化システムを完成したことで、数年で工場の姿を根本的に一新して、多くの原料と資材を節約しながらも生産量を画期的に増やしたと述べた。 同工場では近年、価値ある数十件の新技術を発明し、生産を急速に高めたとされている。 また金正日総書記は、工場で副産物を効果的に利用して作ったさまざまな一般消費財を見て製品の質が高いと述べ、人民生活の向上のため懸命に努力している彼らの奉仕精神をたたえた。 歌劇制作を指導 金正日総書記は9月上旬、朝鮮民主主義人民共和国創建62周年(9月9日)を祝う功勲国家合唱団、ウンハス管弦楽団ががそれぞれ開催した「9月音楽会」を鑑賞した。 総書記は功勲国家合唱団の公演を鑑賞して、同合唱団は人民の誇りであり国の貴重な財産であると指摘。公演が「強盛大国」建設にまい進する朝鮮人民軍と人民を鼓舞し、励ますものになると話した。 一方、25日に朝鮮中央通信が報じたところによると、総書記は、歌劇「梁山伯と祝英台」の制作を指導した。中国の有名な民間伝説を脚色した歌劇「梁山伯と祝英台」は、良家の一人娘である祝英台と平凡な寒士の息子である梁山伯との悲恋を通じて、封建中国の身分制度の不条理さを生き生きとした芸術的な描写で表している。 今年5月から約70日間にかけて中国で巡回公演を行い絶賛を浴びた、朝鮮の「ピバダ歌劇団」による歌劇「紅楼夢」(原作は中国の有名小説)も、総書記の指示によりリメイクされた作品だ。 1960年代に金日成主席の発起と指導により歌劇化された「紅楼夢」を、昨年、朝中外交樹立60周年となる「朝中友好の年」を迎え、金正日総書記が制作を直接指導して完成。国内でも大ヒットを記録した。 総書記は、歌劇「梁山伯と祝英台」の進行状況を了承した後に制作中の歌劇を鑑賞し、朝中友好を代を継いでさらに強化、発展させるのはわが党と人民の確固たる立場であると述べ、文化交流は両国人民の友好を増進させるうえで重要な位置を占めると強調した。 9月28日、中国共産党総書記の胡錦濤国家主席は、朝鮮労働党代表者会で金正日総書記があらためて朝鮮労働党総書記に推戴されたことに対して祝電を送った。(鄭茂憲) [朝鮮新報 2010.10.1] |