北南の各団体 日本の過去清算を要求 |
「謝罪と賠償、在日同胞の弾圧注視を」 不当・不法に締結された「韓国併合条約」が発効されて100年にあたる8月29日(締結は22日)を迎え、北南朝鮮の各団体から、日本の過去清算を求める声が上がった。
8月29日には、6.15共同宣言実践民族共同委員会(北、南、海外側の連名)が声明を、6.15共同宣言実践北側委員会青年学生分科委員会、南側委員会青年学生本部、海外側委員会青年学生本部準備委員会が合同決議文を、北側檀君民族統一協議会と南側檀君民族平和統一協議会が連名で宣言文を発表し、同27日には、北の朝鮮社会民主党と南の民主労働党が連名で、日本の各政党にあてた合同書簡を送った。
6.15共同宣言実践民族共同委員会が発表した声明では、「韓国併合条約」をねつ造し公布したのは、朝鮮民族の自主権を踏みにじり、植民地支配を合法化した国家的犯罪行為だったと非難した。 声明は、40余年に及ぶ植民地期間に100余万人に達する朝鮮人が犠牲になり、840余万人の青壮年が強制連行され奴隷労働を強要されるとともに戦場にも駆り出され、20万人の女性が日本軍「慰安婦」として蹂躙されたと指摘した。 また朝鮮の歴史文化財と資源を破壊し略奪するとともに、朝鮮人の姓名を奪ったと言及、現在においても、植民地支配を正当化するだけでなく独島の領有権を主張するなど、朝鮮民族に対する敵対行為を継続していると主張した。 声明は、日本当局が過去の植民地支配の被害者であり、その子孫である在日同胞を法的、道徳的にも保護する責任を果たさずに、差別し人権を蹂躙するなどの政治的弾圧を行っているとして、「在日同胞に対する弾圧はわが民族に対する敵対と冒とく行為である」と強調した。 そのうえで、日本の植民地支配と、それにより被った災難と苦痛に対する謝罪と賠償、在日同胞に対する不当な差別と政治的弾圧、迫害行為の中止、また歴史のわい曲と独島領有権の主張、軍国主義の復活を企図した行為の中止を求めた。 また、北側檀君民族統一協議会と南側檀君民族平和統一協議会が連名で発表した宣言文は、1世紀前に日本が武力によって「韓国併合条約」を締結、公布し、こんにちにおいても前代未聞の反人倫犯罪に対し、謝罪、賠償せずに歴史をわい曲し、独島を強奪する行為をあらわにしていると主張した。 宣言文はまた、南朝鮮の好戦勢力が米軍とともに合同軍事演習を相次いで敢行し同族対決を煽るばかりか、日本反動層をも引き入れ軍事的結託を強化し、無文別な北侵戦争演習を毎日のように繰り広げていると強調した。 宣言文は、民族の和合をうたった6.15共同宣言を履行し、祖国統一を実現するための闘いを続けていく立場を表明した。 一方、北の朝鮮社会民主党と南の民主労働党が連名で、日本の各政党にあてた合同書簡を送付した。 書簡は「韓国併合」100年と関連して日本の菅首相が発表した談話に触れ、「北を排除した半分の謝罪、徹底した賠償問題の欠如した言葉だけの謝罪であり、こんにちも続いている日本の歴史わい曲と独島『領有権』主張、在日同胞に対する民族差別政策を許す偽善的な謝罪であって、これはわが民族に対するもう一つの愚ろう、欺まんにほかならない」と指摘した。 書簡はまた、日本がかつて朝鮮民族に行った犯罪に対して正しく謝罪し、賠償するのは、現日本当局の歴史的責任であると同時に、必ず履行すべき道徳的義務であると主張した。 そのうえで、日本の各政党が、隣国間の関係を未来志向的に発展させるために、歴史的、道徳的責任と役割を果たしていくことを強く求めた。 [朝鮮新報 2010.9.1] |