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「朝鮮社会科学学術集」シリーズを刊行

 【平壌発=姜イルク記者】社会科学院から朝鮮創建以降60年間に上げられた研究成果を集大成した「朝鮮社会科学学術集」がシリーズで出版されている。

 同シリーズは総1500冊に達する予定で、社会科学院の関係者によれば、金日成主席の生誕100周年にあたる2012年までに編さん作業を完成させる計画だという。

 現在約100冊が発行されており、今年中に300〜500冊を発行する。学術集は白頭山3大将軍革命歴史学、哲学、経済学、法学、言語学、文学、歴史学、民族古典学、考古学、民俗学の10編で構成されている。図書の大きさはB5サイズで、1冊は300ページ前後になる。

 「朝鮮社会科学学術集」は、朝鮮の社会科学院院士、候補院士、教授、博士をはじめ著名な学者たちが執筆した品位ある図書と研究論文で構成され、著者名と作成年も明記されている。

 社会科学院の関係者は、朝鮮の社会科学分野でこのような「総書」形式の図書が発行されるのは初めてだとしながら、「朝鮮社会科学学術集」は「社会科学大全集」「社会科学学術総書」だと表現する。

 建国以降、朝鮮の社会科学分野で成し遂げられた成果は多いが、今までは個別的な図書や論文形式で発表されてきた。「朝鮮社会科学学術集」はそれらの成果を一つにまとめることで、朝鮮の社会科学分野の全体像を把握できるものになっている。

 学術集の発行の意義について関係者は、「社会科学界での学術的成果を整理する重要な契機になり、これに基づき社会科学発展をいっそう推し進めていく」と話しながら、対外的には「主体思想と社会科学分野での研究成果を多方面的に幅広く摂取できることから、朝鮮に対する理解をより深められると確信する」と話した。

 「朝鮮社会科学学術集」は社会科学院専用出版社である社会科学出版社が発行し、朝鮮出版物輸出入社と中国・北京にある有限公司が後援している。

 社会科学院では今後、朝鮮の社会科学分野で新しい研究成果が得られれば、そのつどこの学術集に反映させ、引き続き編さんしていくという。

 すでに発行された学術集としては、「ドイツ古典哲学の人間論研究」「ブルジョア人道主義の反動性」(以上、哲学編)、「国家理論の基本概念に対する主体的理解」(法学編)、「朝鮮近代および現代文芸批評研究」「高麗漢字詩文学」(以上、文学編)、「日帝の植民地奴隷教育に対する研究」「李朝前半期奴婢制度研究」」(以上、歴史学編)、「民族古典研究論文集1」「朝鮮式漢文研究」(民族古典学編)、「朝鮮楽器発達史」「地方飲食便覧」(民俗学編)などがある。

[朝鮮新報 2010.7.21]