今年も平壌で盛大な平和祝典 8月から「アリラン」公演 |
【平壌発=姜イルク記者】朝鮮半島情勢がいつにも増して緊張する中、今年も延べ10万人が出演する盛大な平和の大祝典が平壌で行われる。大マスゲームと芸術公演「アリラン」国家準備委員会の関係者によると現在、「アリラン」公演の準備は「すべてが計画どおり非常にうまく進んでいる」という。「アリラン」は8月初旬から10月中旬まで約2カ月間上演される。
「対決勢力に鉄槌を」
2010年度版「アリラン」の練習が始まったのは例年と同時期の4月1日から。機関、学校別に週に3日、2時間ずつ練習を行ってきた。5月に入ってからは毎日午後の時間を練習にあてている。 今後は作品の場面ごとに出演者らが一堂に会して練習を行い、7月初めの最終段階にはリハーサルも行うという。 「アリラン」国家準備委員会のキム・クムリョン演出室長は、出演者をはじめすべての関係者の士気は高いと話す。 「6.15共同宣言を壊し、『天安』号事件までねつ造した李明博政権に一発お見舞いしたいというのがわれわれの心情。しかし一握りにもならない勢力のために民族全体が被害をこうむるわけにはいかない。われわれは平和を愛する。平和を破壊し統一を阻む対決勢力に鉄槌を下す気持ちで、今年の公演を成功させようとみんなが奮起している」 キム室長は「アリラン」公演を通じて「一致団結の威力と高尚な平和と統一への意志を表現したい」と意気込む。 新場面も登場 朝鮮民族の100年史を描いた「アリラン」。今年もその思想、テーマに変わりはない。ただ、一部の場面が修正されたり、新たに加わった。 キム室長は、2010年度版「アリラン」の特徴として「親善アリラン」という場面が新たに挿入されたことを挙げる。 今年は朝鮮戦争勃発60年になる年だ。また同時に、中国人民志願軍の朝鮮戦争参戦60年にあたる年でもある。 「金日成主席は20余年にわたって抗日武装闘争を繰り広げ、中国革命も支援した。このような過程で育まれた朝中親善は主席の残した遺産の一つだ」 キム室長はこのように話しながら、主席の業績を継承、発展させていこうとする意向が「親善アリラン」の場面に込められていると説明する。 またこの場面では、朝鮮が対外政策で堅持している「自主、平和、親善」の理念を強調しながら、諸国間の善隣友好関係を発展させ、世界の自主化のために力強くたたかっていく意志を表現するという。 一方、「アリラン」国家準備委員会には現在、諸外国から数多くの公演観覧申請が舞い込んでいる。 キム室長は、「在日同胞が日本の反動勢力の弾圧の中でも民族の尊厳を守り、しっかりと生きていることを、われわれはよく知っている」と述べ、「祖国訪問の機会に、強盛大国の大門に向けて前進する祖国の姿を『アリラン』を通じて感じてほしい」と話した。 [朝鮮新報 2010.6.30] |