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〈今月の金正日総書記−5月−〉 訪中後、北部地域を一周

 金正日総書記は5月3〜7日、4年ぶりに中国を非公式訪問した。帰国後は、朝鮮北部の両江道、咸鏡北道、咸鏡南道の各所を現地指導した。16〜21日の6日間、総書記の精力的な活動を伝える報道が続いた。

新たなジャガイモ産地

活動日誌

▼軍部隊視察

なし

▼その他軍関係

なし

▼経済視察

5月16日 両江道の白頭山先軍青年発電所の建設場を現地指導※
   17日 両江道白岩郡に建設されているジャガイモ農場、三池淵郡の新たに建設された三池淵みそ・しょうゆ工場を現地指     導※
   18日 両江道恵山市の恵山鋼鉄工場、恵山製靴工場、金正淑師範大学を現地指導※
   19日 両江道大紅湍郡の白山ブタ牧場、大紅湍ジャガイモ加工工場、新設されたクッス(麺)店を現地指導※
   20日 咸鏡北道の漁郎川発電所建設場と清津ウサギ種畜場、CNC(コンピューター数値制御)化を実現した冠帽峰機械工場、咸鏡南道の竜城機械連合企業所を現地指導※
   21日 咸鏡南道の咸興化学工業大学を現地指導※

▼その他国内

5月8日 「金日成賞」受賞作品である軽喜劇「山びこ」を鑑賞※
  17日 両江道三池淵郡の三池淵戦跡地を見て回る※
  18日 両江道恵山市の普天堡戦闘勝利記念塔を見て回る※

▼外交

5月1日 朝鮮の銀河水管弦楽団とロシアの21世紀管弦楽団のメーデー合同音楽会を鑑賞
5月3日 胡錦濤国家主席の招請により中国を非公式訪問、北京で朝中首脳会談(〜7日)

▼祝電など

5月3日 エジプトのムハンマド・ホスニ・ムバラク大統領の誕生日に際して同氏に祝電
   7日 訪中を終えて胡錦濤中国国家主席に感謝電

※は朝鮮中央通信配信日

 北部3道に対する現地指導で最初に訪れたのは、両江道の白頭山先軍青年発電所の建設場だった。

 この発電所は2002年に着工した。当初は白岩発電所という名称だったが、04年に総書記が建設を青年らが受け持つよう指示。同年7月、金日成社会主義青年同盟が建設集団を組織して現地に派遣した。

 建設場を見て回った総書記は、青年建設者たちが零下30〜40度の酷寒が続く厳しい自然環境と不利な作業条件の中でもぼう大な発電所建設工事を行い、目覚ましい奇跡を創造したとしながら高く評価した。

 翌日の朝鮮中央通信によると、総書記は白岩郡トッポ地区に建設中の大規模ジャガイモ農場を現地指導した。

 白岩郡は白頭山先軍青年発電所でも有名だが、ジャガイモの新たな産地としても注目されている。ジャガイモ生産のモデルケースとなっている大紅湍郡に隣接している白岩郡の土地も栽培に適しているとされる。総書記は05年8月に軍部隊傘下の農場を視察した際、白岩郡などに現代的なジャガイモ農場を建設するよう指示している。

 今回ここを訪れた総書記は、ジャガイモ農場の展望計画に沿った建設を指示。何よりも重要なのは道路の敷設を優先させることであると指摘した。また、安定的に多くの収量を得るための防風林の造成や灌水システムの整備などとともに、ジャガイモの増産に応じた貯蔵と加工の対策も事前に立てることを指示した。さらに、大農場の建設に伴い住宅や学校、幼稚園、病院の建設にも言及し、事業を大胆かつ大きなスケールで進めなければならないと指摘した。

 総書記は、白岩郡が一日も早く国内屈指のジャガイモの生産拠点になるとの期待と確信を表明した。

名産地、大紅湍にて

 続けて、両江道の三池淵郡と恵山市の各部門を現地指導した総書記は、ジャガイモの名産地、大紅湍郡を訪れ、ジャガイモの処理から調理法にいたるまで細かく指示した。

 大紅湍ジャガイモ加工工場を見て回った総書記は、春雨やあめ、酒をはじめ各種のジャガイモ加工品が生産される光景を見て、今や大紅湍郡の住民にジャガイモを原料とする良質の食料品をより多く供給できるようになったと喜んだ。

 総書記は、高品質のジャガイモ加工品を量産するにはジャガイモ加工の研究を深め、従業員の技術・技能水準を絶えず高めて製品の品数を増やさなければならないと強調した。

 続いて、大紅湍邑に新設されたクッス(麺)店を訪れた総書記は、郡の特産品であるジャガイモで麺はもちろん、各種の特色ある料理を作って提供し、住民の好評を博しているという報告を受けて喜んだ。そして、ジャガイモ料理の品数を増やし、質を絶えず高めて住民により多く提供しなければならないと述べた。

 咸鏡北道では漁郎川発電所建設場と清津ウサギ種畜場、冠帽峰機械工場を、咸鏡南道では竜城機械連合企業所と咸興化学工業大学を現地指導した。

話題の軽喜劇を再鑑賞

 中国からの帰国後に最初に伝えられた公式活動は、国立演劇団による軽喜劇「山びこ」の鑑賞である。訪中する1週間前の4月26日にもこの軽喜劇を鑑賞している。

 連日盛況のこの軽喜劇は、1961年に江原道芸術団が創作した作品のリメイク版で、昨年12月に総書記がリメイクを直接指示したとされる。

 軽喜劇は、農民らが穀物100万トンの生産課題を遂行していく過程をユニークかつ感銘深く描いている。

 総書記は、軽喜劇「山びこ」は見れば見るほど、生活の真理を胸に深く刻ませる時代の名作であると述べ、公演成果を高く評価し、あらためて感謝を贈った。

 金正日総書記は、われわれの作家、芸術家がこのような名作をさらに多く作り出して、強盛大国建設に励む人民に無限の力と勇気を与えなければならないと強調した。(姜イルク記者)

[朝鮮新報 2010.6.9]