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哨戒艦沈没事件 調査結果は特大型謀略劇 祖平統代弁人声明(要旨)

 祖国平和統一委員会(祖平統)スポークスマンは21日、南朝鮮当局が南朝鮮海軍の哨戒艦「天安」号沈没事件の調査結果を発表したことで、「われわれの尊厳をあえて冒涜する者は無慈悲で断固たる懲罰を免れない」と題する声明を発表した。要旨は次のとおり。

 南朝鮮保守執権勢力がわれわれを謀略で中傷する極めて挑発的な艦船沈没事件の「調査結果」なるものを発表した。

 今回の「調査結果」の発表は、南朝鮮保守執権勢力が米日と共謀、結託してわれわれの尊厳を中傷して「制裁」策動に引き続きしがみ付き、朝鮮を陥れ、圧殺するためにつくり上げたもう一つの特大型謀略劇である。

 同族対決に血眼になっている李明博政権は、艦船沈没事件を初めから「北の所行」であると断定し、それに合わせて謀略的な調査劇を悪らつに行ってきた。

 およそ2カ月間も調査を行ってきた南当局は推測と憶測、おおよその見当で「状況証拠」なるものをつくり上げ、どこから拾ってきたのかもわからない破片やアルミニウム片を「証拠物」として提示して嘲笑を買っている。

 彼らは、何の標識もないそのような国籍不明の「証拠物」の成分分析がどうの、規格や形態がどうのと意図的にわれわれと結び付けた。これこそ、反北対決に狂った連中の醜態であると言わざるをえない。

 米国とともに北侵戦争演習に狂奔した艦船がどのように沈没したのか、誰にやられたのかも知らずにむやみにわれわれに言い掛かりをつけることこそ、被害妄想に駆られた李明博政権のような対決狂信者ならではの妄動である。

 とりわけ、今回の艦船沈没事件の責任を負って処罰を受けるべき被告らが進んで事件調査を行ったのだから、彼らがつくり上げた「調査結果」なるものがどのようなものかは火を見るよりも明らかである。

 今回の謀略事件は、外部勢力との共謀、結託の下につくり上げられ、同族対決の凶悪な企図を全面的にさらけ出した極めて危険で無謀な事件であることから、これまでのすべての反北謀略事件をしのぐ希代の茶番である。

 当委員会は、南朝鮮保守執権勢力の艦船沈没事件の「調査結果」の発表に込み上げる怒りを禁じえず、これをわれわれに対する許し難い重大な挑発、露骨な宣戦布告と認め、全民族の名で強く断罪、糾弾する。

北進の口実を設け

 李明博政権が艦船沈没事件をわれわれと結び付けたのは、対内外政策の総破たんによる深刻な危機を免れ、「地方自治体選挙」を無事に終えてファッショ統治を維持し、北南関係を破局に追い込むための計画的で意図的な陰謀であって、破滅に陥った連中の断末魔のあがきである。

 現在、南朝鮮当局は「戦争を辞さない」「対応措置」と騒ぎ立て、南朝鮮に戦時状態のような雰囲気を醸成し、わが方の地域に入っていた南側の人員と装備、物資を緊急に疎開させ、身辺安全対策と撤収準備を整えるよう極秘指令を下す騒動を起こしている。

 戦争前夜をほうふつさせるこうした騒動は、今回の「調査結果」の発表が単純な艦船沈没に対する事件の解明ではなく、外部勢力とともに北侵戦争の口実を設けるため綿密に計算された挑発であることを物語っている。

 今回の事件で李明博政権の事大・売国的で反統一対決的な政策が全世界にいっそうあらわになった。

戦争局面と見なす

 南朝鮮保守執権勢力によって朝鮮半島は現在、直ちに戦争が起きかねない危機一髪の局面にひんしている。

 この事態に関連して朝鮮民主主義人民共和国国防委員会はスポークスマン声明を発表し、国の防衛と民族の安全のための断固たる原則的な立場を宣明した。

 当委員会は、わが軍隊と人民の敵撃滅の気概と気性を反映した国防委員会スポークスマン声明の発表に伴い、朝鮮政府当局を代弁して次のように厳かに宣布する。

 1、この時刻から現事態を戦争の局面と見なし、北南関係で提起されるすべての問題をそれに応じて断固対処していく。

 2、南朝鮮保守執権勢力が艦船沈没事件を口実に「対応」と「報復」に出るなら、北南関係の全面閉鎖、北南不可侵合意の全面破棄、北南協力事業の全面撤廃など、無慈悲な懲罰で強力に対応していく。

 われわれは、われわれの最高尊厳を冒とくし、われわれに手出しする者に対しては誰を問わず少しも絶対に許さないであろう。

[朝鮮新報 2010.5.26]