top_rogo.gif (16396 bytes)

哨戒艦沈没の検閲団を派遣 国防委員会代弁人声明

 朝鮮国防委員会スポークスマンは20日、南朝鮮当局が哨戒艦「天安」号沈没事件の調査結果を発表したことに対して、国防委員会検閲団を南朝鮮の現地に派遣する立場を表明。「報復」「制裁」が実施された場合には全面戦争を含む各種の強硬措置で応えると警告した。「無謀な対応には正義の全面戦争で応えるであろう」と題する声明の要旨は次のとおり。

「報復」「制裁」には全面戦争で応える

 われわれは、南朝鮮海軍の「天安」号沈没事件に関連し、むやみに口を開くべきでないと、すでに保守執権勢力に警告している。

 にもかかわらず、何の物証もなしに事件をわれわれと無理に結び付けたあげく、沈没の原因がわれわれの魚雷攻撃にあるかのようにねつ造された合同調査結果を発表して、内外の世論をミスリードしている。

 そして、内的にはいわゆる「膺懲」と「報復」、国際社会を通じたさらなる「制裁」まで実現しようと画策している。

 問題となるのは、あえてわれわれの首脳部にまで言い掛かりをつけて、このような反北騒動の先頭に李明博大統領が立っていることである。

 問うが、唯一「天安」号沈没だけをあえてわれわれと結び付けるなら、ほとんど同じ時期に相次いだ南朝鮮陸軍兵士の死や、海・空軍戦闘機と武装ヘリの墜落事故、民間の漁船の沈没事故はなぜわれわれと結び付けられないのか。

 ふくらんだ風船のように、もっともらしい偽りをいくらねつ造して大きくつくり上げても、それはいずれ破裂するものである。

 明らかなのは、「天安」号の沈没事件が一種の政治・軍事目的を追求するためにでっち上げられた執権勢力の意図的で強盗さながらの「謀略劇」「捏造劇」であるとしか、ほかには見られないことである。

 それなのに、あえてその矛先をわれわれに向けている。

 もともと、行き詰まったときに衝撃的な事件をつくり上げ、それで「北風」世論を流すのは、歴代南朝鮮当局が用いる常とう手法である。

 国の防衛と民族の安全に責任を負う朝鮮国防委員会は、保守執権勢力の不純な陰謀がわれわれに対する無分別な行動につながりかねない重大な事態に対処して、わが軍隊と人民の原則的な立場を内外に宣明する。

 1、南当局が「天安」号の沈没にわれわれがかかわっていると宣布しただけに、その物証を確認するために国防委員会検閲団を南朝鮮の現地に派遣する。

 南当局は、われわれの検閲団の前に艦船の沈没がわれわれと関連しているという物証を示すべきである。

 物証には、ささいな疑惑もあってはならないことをあらかじめ想起させておく。

 2、わが軍隊と人民は、保守執権勢力のどんな「膺懲」や「報復」行為に対しても、われわれの国家的利益を侵害するどんな「制裁」に対しても即時、全面戦争を含む各種の強硬措置で応える。

 われわれが遂行する全面戦争は、「謀略劇」「捏造劇」をでっち上げた保守執権勢力とその追従者の本拠地を一掃し、その上に全民族の強盛統一大国を築く全民族的で全人民的であり、全国家的な聖戦になる。

 われわれが取る強硬対応措置は、民族の和解と団結を破壊し、南朝鮮社会に対決の雰囲気を助長している保守執権勢力に鉄ついを下す正義の実践行動になる。

 3、南当局が「断固たる行動」について公言した以上、朝鮮西海を含むわれわれの主権が行使される領海・領空・領土内で発生する小さな事件も挑発であると認め、報復攻撃、慈悲のない強力な物理的攻撃で対応する。

 われわれはこの機会に、米日両当局とそれにくみして振る舞う者にも、わきまえて行動することを厳重に警告する。

 世界は、同族圧殺のためにでっち上げた「謀略劇」「捏造劇」がどんな高価な代償を支払うことになるのかをはっきりと見ることになる。

[朝鮮新報 2010.5.24]