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金正日総書記 中国を非公式訪問 「朝中関係発展で重大な意義」

  金正日総書記が、中国共産党総書記の胡錦濤国家主席の招請により、3日から7日まで中国を非公式訪問した。総書記の訪中は06年1月以来4年ぶり。朝鮮中央通信によると、胡錦濤主席との対面と会談が5、6の両日、2日間にわたって北京で行われた。

 双方は、自国の状況を互いに通報し、朝中両党、両国関係をよりいっそう発展させることと、共同の関心事となる重大な国際および地域問題について虚心坦懐な意見を交わし、見解の一致をみた。今回の訪中を伝えた朝鮮中央通信は、「朝中友好をよりいっそう強化発展させるうえで重大な意義を持つ一大事変」だと、その意義を強調している。

胡主席と会談 非核化など国際問題で意見交換、見解一致

中国の胡錦濤主席と話し合う金正日総書記 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 会談で胡錦濤主席は、伝統的な中朝友好は両党、両国人民の高貴な富であり、中朝友好を時代とともに前進させ、代を継いで伝えていくのは双方の共同の歴史的責任であると述べ、中朝友好・協力関係を強化、発展させるのは、中国の党と政府の確固不動の方針であると指摘した。

 胡錦濤主席は、中朝協力を強化するのが両国の社会主義建設をさらに立派に進め、双方の共通の利益とこの地域の平和と安定、繁栄をよりしっかり守り、促進するのに有利であると述べ、このための一連の対策的問題を提議した。

 胡錦濤主席は、中国側は朝鮮側と共同で努力して伝統的な中朝友好に新たな生気と活力を吹き込み、中朝善隣友好協力関係を推し進めていっそう深みのあるものに発展させ、両国、両人民により大きな幸福をもたらし、東北アジア、ひいては世界の平和と安定、繁栄・発展にさらに寄与するだろうと強調した。

 金正日総書記は、胡錦濤主席の親切な招請と温かい歓待に謝意を表し、北京で再び対面したことについて喜びを表した。

 金正日総書記は、長い伝統を持つ朝中友好は歴史の風波と試練に打ち勝った友好であり、歳月が流れ、世代が替わっても変わらないとし、両国の老世代指導者たちの崇高な国際主義的精神に照らして朝中友好・協力関係をさらに強化し、発展させることに関する朝鮮の党と政府の変わりない意志と決心を再び宣明した。

 金正日総書記は、中国人民が中国特色の社会主義を建設するための偉業の遂行において新たな成果を収めていることを評価し、上海万博が成功裏に開幕したのは、中国の国力の示威になると述べた。

 会談では近年、何度も行われた朝中最高指導者の歴史的な対面以後、両国間の善隣、友好と協力がさらに増進、発展したと評価し、社会主義の建設と祖国統一のための両党、両国人民のたたかいに対する相互支持と連帯が示された。

金正日総書記は訪中期間、多くの中国企業を参観した [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 胡錦濤主席は、朝鮮が安定を守り、経済を発展させ、人民生活の改善に向けて取った積極的な措置を高く評価し、金正日総書記を首班とする朝鮮労働党の指導の下、朝鮮人民の国家建設偉業でのさらなる成果を願った。

 金正日総書記は、胡錦濤主席を総書記とする中国共産党の指導の下、中国人民が党の執権能力の建設を強化し、科学的発展観を実践し、調和の取れた社会を建設する歴史の道のりで絶えず新たな偉大な勝利を達成するものとの確信を表した。

 双方は、朝鮮半島の平和と安定、繁栄が朝中両国、ひいては東北アジア地域各国の共通の利益に合致すると認めつつ、9.19共同声明の立場に立って、半島の非核化目標を実現するために共同で努力することにした。

 双方は、朝鮮半島の非核化を実現するには6者会談の関係各国が9.19共同声明を履行するため誠意ある努力を傾けることが何よりも重要であるということについて意見を同じくした。

 金正日総書記は、朝鮮半島の非核化目標を堅持し、6者会談で達成された共同声明を履行し、対話を通じた平和的解決を追求するわれわれの基本的立場には変わりがないと述べ、朝鮮側は各方とともに6者会談の再開に有利な条件を整える用意を表明した。

 胡錦濤主席は、中国側はこれまでと同様に、今後も朝鮮を含む関係各国と共同で努力して、6者会談のプロセスが引き続き前進するよう推し進める用意があると指摘した。

 金正日総書記は、胡錦濤主席が便利な時期に再び朝鮮を訪問することを招請し、胡錦濤主席はこれに謝意を表し、招請を快く受諾した。

 対面と会談には、中国側から中国共産党政治局常務委員の習近平国家副主席、中国共産党書記処書記の令計画党中央委員会弁公庁主任、戴秉国国務委員、王家瑞中国共産党対外連絡部長、楊潔ハ外相、劉洪才朝鮮駐在大使が参加した。

 金正日総書記は、首脳会談とは別途に呉邦国全国人民代表大会常務委員会委員長、温家宝首相と会い、談話を交わした。

 総書記の訪中には国防委員会副委員長の金永春人民武力部長、朝鮮労働党の崔泰福、金己男の両書記、姜錫柱第1外務次官、朝鮮労働党の張成沢、金永日、金養建の各部長、朱奎昌第1副部長、国防委員会の玄哲海、李明秀の両局長、朝鮮労働党咸鏡南道委員会の太宗秀責任書記、朝鮮労働党平安北道委員会の金平海責任書記が随行した。

 金正日総書記は北京訪問に先立ち、中国東北地域の遼寧省南部に位置する大連市と華北平原東北部に位置する4大直轄市の一つである天津市を訪問。帰国の途中には遼寧省の省都である瀋陽市を訪問した。

 中国側は、金正日総書記を熱烈に歓迎し、最大の誠意を尽くして手厚くもてなした。

 金正日総書記は、胡錦濤主席と中国の党、政府の特別な関心と温かい歓待の中で成功裏に行われた訪問の結果について満足を表し、中国の党と政府の指導幹部の手厚い歓待に心からなる謝意を表した。

[朝鮮新報 2010.5.12]