top_rogo.gif (16396 bytes)

〈今月の金正日総書記−4月−〉 3カ月ぶりに訓練視察

 4月の総書記の公開活動は14回(命令下達、祝電などは除く)。このうち、軍部隊視察報道のなかった2、3月から一転、4月には2度の訓練視察と公演鑑賞などを含め軍関係の活動は5回になった。また、公演鑑賞が軍のものを含めて8回と大きな割合を占めた。近年多く伝えられている経済関係は、慈江道・熙川発電所建設現場への現地指導の1回にとどまった。

民間参観の総合訓練

活 動 日 誌

▼軍部隊視察

4月13日 朝鮮人民軍第567大連合部隊の総合訓練を視察※
   24日 朝鮮人民軍第115軍部隊軍人の訓練を視察※
   25日 朝鮮人民軍第586軍部隊の指揮部を訪問、祝賀※

▼その他軍関係

4月14日 朝鮮人民軍指揮メンバーの軍事称号を昇格させる旨の命令第0045号を下達
   17日 朝鮮人民内務軍協奏団の公演を鑑賞※
   18日 朝鮮人民軍第10215軍部隊芸術宣伝隊の公演を鑑賞※
   23日 朝鮮人民軍指揮メンバーの軍事称号昇格に関する命令第0046号を下達
   25日 功勲国家合唱団の建軍節慶祝音楽会を鑑賞※

▼経済視察

4月17日 慈江道の熙川発電所の建設現場を現地指導※

▼その他国内

4月3日 万寿台芸術団の公演を鑑賞※
   12日 金日成総合大学に新設された電子図書館を現地指導※
  15日 銀河水管弦楽団をはじめ中央芸術団体の芸能人による太陽節音楽会を鑑賞※
  18日 第2回4月の春人民芸術祭典の大衆芸術部門総合公演を鑑賞※
  22日 リニューアルされた平壌の凱旋青年公園(遊園地)を視察※
  26日 国立演劇団が新たに制作した軽喜劇「山びこ」を鑑賞※

▼総連関係

4月14日 在日同胞子女の民主主義的民族教育のために1億8千402万7千390円の教育援助費と奨学金を総連に送金※

▼外交

4月3日 駐朝中国新任大使の赴任に際して朝鮮労働党中央委員会と国防委員会が催した宴会に参席
   28日 訪朝中のロシア「21世紀管弦楽団」の公演を鑑賞

▼祝電、花輪など

4月16日 シリア独立64周年に際して同国のバッシャール・アサド大統領に祝電
   26日 朝鮮労働党の李容哲第1副部長の霊前に花輪
   29日 朝鮮労働党の金仲麟書記の霊前に花輪

※は朝鮮中央通信配信日

 4月13日発朝鮮中央通信によると、太陽節(金日成主席の誕生日、4月15日)に際して行われた朝鮮人民軍第567大連合部隊の総合訓練を視察した。

 訓練の模様について労働新聞や朝鮮中央テレビなどは、「各種地上砲が標的に強力な火力打撃を加えると『敵陣』は瞬時に粉々となって火の海と化した」としながら、その写真も公開した。

 これには金永春人民武力部長をはじめとする軍の指揮メンバーと朝鮮労働党の全秉浩、崔泰福、金己男の各書記をはじめ党中央委員会の責任幹部が同行。平壌市内の最高人民会議代議員と政権機関、社会団体、省、中央機関の活動家、科学、教育、文化芸術、保健医療、出版報道の各部門の活動家も訓練を参観した。

 金日成主席の生誕日に際して、しかも民間の参観のもとでこのような大規模の実射訓練を視察するのは、その時期と形式の両面から見てもとても異例のことだ。

 総書記は今年の1月にも陸海空軍合同訓練を民間の参観のもとで視察(1月17日発朝鮮中央通信)した。これに先立ち、近衛ソウル柳京守第105戦車師団管下の区分隊の戦車訓練を視察(1月5日発朝鮮中央通信)した。

 4月24日、朝鮮人民軍創建78周年慶祝中央報告大会で報告した李英鎬総参謀長は、総書記が1月と今月のこれらの訓練を指導したことに触れ、「総書記の精力的な指導があってわが軍隊の威力が強化」されたとその意義を強調した。

 南では3月26日に艦船沈没事件が起きて以来、これを北と無理やり結びつける「北関連説」が流布し、南当局がこれをさらに煽りながら、果ては「戦争も辞さない」と唱えるにまで至った。

 このような時期に行われた異例の総合訓練は注目を集めた。

 訓練を見て総書記は、軍が敵のどんな不意の侵攻もことごとく撃破、粉砕し、祖国を守れるように政治・思想的に、軍事技術的にしっかり準備されたことに大きな満足の意を表して訓練成果を高く評価した。また、無敵の大軍があるので、われわれの社会主義制度は不敗の砦として永遠にそびえて輝くであろうと指摘した。

 総書記は軍創建78周年に際しても第115軍部隊の訓練を視察(4月24日発朝鮮中央通信)。容赦ない攻撃力を立派に示した訓練の成果を高く評価して感謝を贈った。

 この訓練にも軍の主要メンバーとともに朝鮮労働党中央委員会の幹部が同行した。

人民芸術祭典を鑑賞

 4月は金日成主席の生誕日と朝鮮人民軍創建という大きな祝日があり、例年多彩なイベントが組まれている。

 総書記は、第2回4月の春人民芸術祭典の大衆芸術部門総合公演を鑑賞(4月18日発朝鮮中央通信)した。

 人民芸術祭典は、国内のプロとアマの数多くの団体、芸術家らが参加する祭典だ。諸外国の著名な芸術団体とアーティストも参加のもと、1982年から開催されている4月の春親善芸術祭典と交互に、2008年から2年に一度行われている。

 金正日総書記は、第1回祭典の出品演目を見て高く評価するなど、祭典に深い関心を払っているという。

 総書記が人民芸術祭典を鑑賞するのは初。総合公演では多くの工場、企業所、協同農場の芸術サークル員と芸術宣伝隊員、機動芸術宣伝隊員が多彩な演目を舞台に上げた。

 総書記は、出演者が政策的な柱が明確で、時代の要請と人民の志向をありのままに反映した思想・芸術性の高い立派な公演を行ったことに大きな満足の意を表した。

 太陽節に際しては、国内で人気の銀河水管弦楽団をはじめ中央芸術団体の芸能人による音楽会、朝鮮人民軍第10215軍部隊芸術宣伝隊の公演を鑑賞した。

 朝鮮人民軍創建記念日に際しては、功勲国家合唱団の建軍節慶祝音楽会を鑑賞した。

 この他にも総書記は、慈江道・熙川発電所建設現場の現地指導や金日成総合大学に新設された電子図書館、人民の遊園地としてリニューアルされた平壌の凱旋青年公園の視察、そして駐朝中国新任大使の赴任に際して朝鮮労働党中央委員会と朝鮮国防委員会が催した宴会に参席するなど、4月も精力的な活動が続いた。(姜イルク記者)

[朝鮮新報 2010.5.10]