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移動通信ネットワーク拡大 年内に利用者60万人突破

端末機の国内生産もスタート

 【平壌発=李相英記者】朝鮮逓信会社とエジプトのオラスコム電気通信会社が共同で推進している第3世代(3G)移動通信サービス「KORYO LINK」が2008年12月に事業を開始して1年4カ月が過ぎた。両社が出資して創設したチェオ合弁会社の通信サービス利用者数は4月現在、12万人を突破した。

サービス内容豊富に

全国に中継塔が建てられた(写真は咸鏡北道吉州郡)

 朝鮮逓信省移動通信運営局のチェ・ウン局長が明らかにしたところによると、昨年平壌全域に基地局が立てられ、市内の通信ネットワークの構築が完成した。また平壌−香山、平壌−南浦の高速道路をはじめ平壌から伸びる主要道路と鉄道区間、各道の所在地にも通信ネットワークが作られた。半分以上の市、郡庁所在地でも通信ネットワークが整備された。未整備の庁所在地も年内に完成させる予定だという。

 「KORYO LINK」は2008年当時、12万6千人の顧客を対象にサービスできる能力で事業を開始した。しかし移動通信サービスの利用者が事業者の予想を超えて急速に増えた結果、現在その回線能力は限界に達しつつある。事業者側は今後2〜3カ月以内に加入希望者をすべて受け入れられる水準に回線能力を拡張させる計画だ。

 第3世代移動通信サービスは、人民の生活上の便宜を図るための事業である。関連部門ではこのような観点に立って、今後サービス内容の拡充と費用の引き下げ措置を同時に講じていくことを計画している。

 第3世代移動通信のサービス範囲は広い。音声通話以外にもテレビ電話、動画、音楽配信をはじめとしたマルチメディアサービスと大容量高速通信が可能だ。現在朝鮮では音声通話とショートメールだけが提供されているが、今後一連の技術的問題を解決し、多様なサービスを段階的に導入していくという。

 一方、加入費、通話料、携帯端末機の価格など移動通信利用の料金も低く設定する予定。

各種プログラムも人気

携帯端末機の一部

 第3世代移動通信サービスで今後力を入れていく事業の一つがハードとソフト両面の製品開発だ。

 ハード分野では、携帯端末機の国内生産がスタートする。国内で現在利用されている端末は、中国を含め外国から輸入したものである。

 現在朝鮮逓信省が関与する合弁会社が新しい工場を建設している。逓信省の関係者によると、今後半年の間に携帯端末機の生産が始まる。当分は外国からの部品を使って完成品を組み立てるレベルだが、将来は純国産品の開発に移行する。

 一方、ソフトの分野でも移動通信に関連する各種プログラム開発、サービスが活発に行われている。

 すでに朝鮮語による操作プログラムは自力で開発した。

 朝鮮コンピューターセンター(KCC)を中心に多くの現場で各種の携帯用娯楽プログラムを開発している。将棋、囲碁などの知能ゲームソフトが代表的である。

 これらの娯楽ソフトは平壌市内の各所にあるソフトウェア製品販売店、情報サービス施設で購入できる。若い世代を中心に人気を集めている各種娯楽ソフトは現在、海外にも輸出されている。

[朝鮮新報 2010.4.21]