top_rogo.gif (16396 bytes)

改装された蒼光レストラン街 17店舗、2000種類の料理を提供

 平壌の高麗ホテル前の蒼光レストラン街では現在、17店舗が営業している。昨年12月に改装オープンしたのだが、注目は外見よりも中身だ。民俗料理を中心にした2千種類以上の料理、注文された品を迅速に提供するカードサービスシステム、従業員の丁寧な接客が市民の間で話題を呼んでいる。

朝鮮の伝統料理を再現

「スンドゥブ(水豆腐)店」の昼食の様子

 それぞれのレストランでは、建物の改装に合わせ、朝鮮の宮廷料理や伝統的な民俗料理を約250種類、再現した。世界各国の伝統料理にも挑戦した。そして、新メニューを取り入れるための料理品評会を定期的に開き、メニューの種類を増やしてきた。

 豚や鶏を使った朝鮮の民俗料理を提供する「ネポ(内臓)スープ店」、各種豆腐料理を味わえる「スンドゥブ(水豆腐)店」では基本の料理を御飯、スープ、キムチなどとともに定食として提供している。「食事が出るのが早いし味もいい」と、昼食のため周辺の職場から来店する客に好評だ。

 四季折々の特色ある料理を提供する「四季節食堂」は、美術作品や装飾品で四季を表現した4つのフロアーから成る。従業員も季節に合ったチマ・チョゴリを着て接客する。客は好みの季節にあった民俗料理、健康食を味わうことができる。従業員のチャン・キョンヒさん(23歳)は、運んだ料理を一つひとつ解説しながら、「在日同胞も民族の味、祖国の香りを味わいに来てください」とすすめていた。

新メニューを取り入れるための品評会の様子

 「ナマズスープ店」では、大きな水槽でナマズやチョウザメを飼っており、客の求めに応じてその場でさばいてくれる。

 「恩情茶店」では、緑茶、リンゴ茶、生姜茶といったさまざまなお茶や、全自動エスプレッソマシーンによる各種コーヒーを味わえる。大型オーブンで焼いたパンやケーキも食べられる。店内は木製家具、黒やシルバーの機械設備で統一感が保たれており、落ち着いた雰囲気を満喫できる。

 その他、ビュッフェ形式の「西洋料理店」、中華料理を味わえる「ジャージャー麺店」、夕方になると会社帰りの市民で沸く「大同江ビール店」「黒ビール店」「春光酒店」も注目だ。「冷麺店」「焼肉店」「トック店」、拘肉や鶏肉、貝の専門店、「炭火串焼き店」などもある。

「最先端のサービス」

 

蒼光飲レストラン街の一部

 蒼光レストラン街の食堂では、従業員のサービス向上に努めている。とくに民俗料理と郷土料理を提供する「四季節食堂」「ネポスープ店」などでは、チマ・チョゴリを着た従業員が料理の材料、おいしく食べる方法、健康の効能、食にまつわるエピソードなどを親切に解説してくれる。接客が自然で親しみやすいと好評だ。

 また、蒼光レストラン街では、3カ所に設置されたカードサービスセンターで食堂ごとのメニューから料理を選び注文するシステムになっている。注文は独自のネットを通じて直ちに食堂に通知される。客は代金を支払い、注文の内容が記録されたカードを受け取る。カードは食堂の電子キーにもなっており、店内に入り従業員に出すと料理が運ばれてくる。

 カードシステムは、注文とサービスを迅速に行うために導入されただけでなく、注文内容と会計をコンピューターで同時に処理するため、17店舗の運営を一括管理するのに便利だ。

 昨年末の貨幣交換以降も食堂は盛況だ。蒼光レストラン街は、「人民奉仕施設」として内外に広く知られた玉流館、清流館と同じく人民奉仕総局の傘下にある。料理の価格も同様の水準だ。人民の生活水準に則して定められた国定価格で営業している。

 人民奉仕総局蒼光奉仕管理局のリ・ギョンエ副局長(52)は、蒼光レストラン街は料理の味と種類、サービスの質においてトップに位置しなければならないとして、経営が軌道に乗れば24時間営業も視野に入れていると語る。

 「誰がいつ来ても食べたいものを提供できるようにしたい」。

 職員たちは「強盛大国に見合った最先端のレストラン街」を目指している。(泰)

[朝鮮新報 2010.4.16]