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朝鮮人民軍板門店代表部 「米兵遺骨放置の責任は米国に」

 朝鮮人民軍板門店代表部の代表は5日、談話を発表し、「わが国の至る所で米兵の遺骨がやたらに掘り出されて放置されてもこれ以上関与しない。米国がわれわれの誠意を無視した結果により、わが国に埋まっている数千体の米兵の遺骨が流失するなら、その全責任は人道的問題を政治化した米国側が負わなければならない」と主張した。

 談話によると、今年1月27日と2月26日、朝鮮人民軍板門店代表部は、南朝鮮駐屯米軍側代表を通じて米国防総省に最近、朝鮮で進めている大規模の耕地整理と農作業の準備過程に平安北道の球場郡と雲山郡、咸鏡南道の長津地区をはじめ10余カ所で多くの米兵の遺骨が掘り出されて放置されている具体的な実態と写真資料を送り、早急に対策を講じるよう通報した。

 しかし、米国防総省側は「米軍人の遺骨を本国に送還するのは米政府の重要な事案ではあるが、内部事情によりまだ立場が整理されていないので少し待ってほしい」としながら、数十日が過ぎても何の返事も寄せなかった。

 米国務省は「米朝間のいかなる交渉も6者会談を通じてのみ可能であり、遺骨発掘のような人道的事業に対しても同様であるというのが米国の立場」であるとして、朝鮮の人道的誠意に背を向けたという。

 談話は、「朝鮮に埋もれている米軍の遺骨は、さきの朝鮮戦争(1950〜53)当時、朝鮮人民に対する殺りくと敵対行為を働いて死んだ軍人」であり、「われわれには朝鮮人民の恨みの標的であるその遺骨を発掘して返還すべき何の責任も義務もない」と強調。しかし、朝鮮は朝米の敵対関係が持続している中でも、米兵の遺骨発掘の人道的性格と米国内の朝鮮戦争参戦者遺族、94年に訪朝したカーター元大統領、米政府の要請を最大限に考慮して、米兵遺骨の共同発掘だけは特例的に許容し、33回の共同発掘作業を通じて229柱の遺骨を発掘して米国側に渡したと指摘した。

 談話は、「われわれの善意と努力に政治的理由で背を向けるなら、ほかに方途がない。当事者である米国防総省が自国軍人の遺骨を引き取りに来るなら来てもよいし、いやならやめよ」と述べた。

[朝鮮新報 2010.4.12]