在日朝鮮学生少年芸術団 同胞愛を実感した平壌での日々 |
【平壌発=李泰鎬記者】1月23日から2月24日まで平壌に滞在した在日朝鮮学生少年芸術団(生徒105人、教員5人)は、旧正月(2月14日)に行われた「学生少年たちの迎春公演」に出演したほか、市内の名所を観光し、朝鮮の少年少女たちとの交流も深めた。祖国の深い配慮と市民の温かい同胞愛のなかで意義深い日々を送った。 芸術団は、到着した翌日から連日、休みなく練習に励んだ。 「ウリハッキョの代表」としての自覚を持ち、公演成功を目指して互いに励まし合いながら汗を流した。その過程で、在日同胞に施されてきた祖国の支援など歴史についても学んだ。 舞踊や話術を教えた朝鮮の指導員たちは、「幼い子どもたちだが、民族心がとても強く一生懸命練習していた」と口をそろえた。 宿泊した平壌ホテルでは、従業員たちが親元を離れて生活する生徒たちを家族のように接し、練習をバックアップした。 生徒が誕生日を迎えるたびに歌やケーキで祝福した。 また、例年より大規模となった芸術団には、国家の宴会も開かれることのある立派な会場が練習場として提供された。 芸術団は公演で、「祖国があるから雨風厳しい異国の地でも思う存分勉強できる」という喜びを詩と舞踊で表現し、感動を呼んだ。客席の至る所からすすり泣きが聞こえ、生徒たちに温かい拍手が送られた。 夢の舞台に立った生徒たちは「心を一つにして公演を成功させることができた」「平壌に来て多くのことを学んだ。祖国のありがたみを実感した」と満足げに語っていた。 公演を観覧するため祖国を訪問した母親たちは、「幕が開いた瞬間から涙があふれてしっかり見ることができなかった」「こんな大舞台に立たせてもらえて幸せだ」と感激していた。 芸術団の現地ガイドたちは「市民は、異国の地で育った子どもたちが祖国と民族を愛する気持ちをしっかり育んでいることに感動した」「朝鮮学校に対する差別と弾圧が続いているが、必ず守り抜き、これからも公演に出演し続けてほしい」と語った。 平壌ホテルでは公演の成功を祝う宴会が開かれた。また、従業員らは旧正月にちなんで生徒たちに「民俗遊び」を教え一緒に楽しく遊んだ。 祖国を離れる日、平壌ホテルには平壌に暮らす親せきらが見送りに駆けつけ、従業員らとともに生徒たちとの別れを惜しんだ。 ホテルにはその後数日間、生徒たちが公演の成功を誓い合って作った寄せ書きが名残惜しそうに張られていた。 [朝鮮新報 2010.3.10] |