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60回目迎えるソルマジ公演 「必ず成功させたい」

 【平壌発=李泰鎬記者】新年に際して毎年、平壌で行われている学生少年たちの迎春の集い(ソルマジ公演)が今年で60回目を迎える。旧正月(14日)の本番に向けた準備が着々と進んでいる。出演者らは部門別、場面別の練習を行い、5日から公演全般の通し稽古を行っている。在日朝鮮学生少年芸術団の生徒たちもこれに参加している。

始まりは49年

練習に励む生徒たち

 公演の総演出を担当するハン・テボンさん(55)によると、今年の公演は「60年の歳月を振り返る内容」になるという。公演は歌、舞踊、楽器演奏、語りなど18の演目で構成される。

 「1949年12月31日に幼い金正日総書記が、新年を迎える集いを発起し、金日成主席の邸宅で学友とともに公演したのが始まりだ。それ以降、毎年行われるようになり、主席は新年を子どもたちと一緒に迎えた。今年の公演では、主席が今でも私たちとともに正月を迎えているという人民の思いをこめた。また、総書記の指導によって昨年わが国で起きた革新と飛躍、『変革の年』となった09年の激動を描く」

 公演で注目されている演目に「三つ子3重唱」がある。チェ・グァンオク、ミョンオク、ソンオクさん(13)は、母親と一緒に毎日稽古場に来て練習に励んでいる。国家的な配慮の中で育った三つ子の感謝の気持ちを歌にこめるという。

 在日朝鮮学生少年芸術団は、語りと舞踊で構成された「総書記に会いたくて来ました」という演目に出演する。初めて在日朝鮮学生たちが参加した1987年のソルマジ公演で披露した演目は「主席に会いたくて来ました」というタイトルだった。

 설눈아 설눈아 포근한 설눈아 / 이엮당에 내릴땐 차고 차더니 / 조국에서 맞으니 따스하구나(ふんわり舞い落ちる雪よ/異国の地に降る雪は冷たく感じるのに/祖国に降る雪は温かい)

 学生たちは、当時の舞台で上演されたこの歌を口ずさみながら、当時の公演映像を繰り返し見た。そして、自分たちの思いを20数年前の出演者の思いに重ねて練習に臨んでいる。

楽しい日々

人民文化宮殿の大宴会場で稽古が行われている

 ハンさんは「在日同胞学生たちの技量はとても高い。祖国の創作家、指導教師たちも驚いている」と言う。

 舞踊指導担当のキム・ウンソンさん(34)も、「彼女らは民族性が強く、踊りも上手だ。完成度の高い作品を舞台に上げようと懸命に努力している」と評価する。

 日本各地の朝鮮学校初級部5年から中級部2年までの学生たちで構成された在日朝鮮学生少年芸術団は、舞踊組85人と説話組20人に分かれて午前と午後に約2時間ずつ練習している。例年より舞踊組の人数が多いため、祖国の当該部門では国家的なレセプション会場に使用される人民文化宮殿の大宴会場を学生たちのための練習場として提供した。

 舞踊組の朴梨銀さん(北九州朝鮮初級学校6年)は「練習は大変だけど学ぶことがとても多い。祖国の人びとが見る公演だと思うと緊張するが、公演の成功に向けて一生懸命練習したい」と話す。

 李由梨さん(広島朝鮮初中高級学校初級部5年)も「祖国の先生たちが舞踊をとても親切に教えてくれる。ホテルでも従業員のお姉さんたちがおもしろい話をしてくれたり親切に世話をしてくれるので毎日が楽しい」と話した。

 詩を朗読する張秀奈さん(四国朝鮮初中級学校中級部2年)は「祖国の風景、人民の姿を見て多くのことを勉強している。私たちが朝鮮学校の全生徒を代表して来たという自覚を持って公演を必ず成功させたい」と意気込みを語った。

[朝鮮新報 2010.2.10]