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開城で実務接触 労働者の賃上げ協議

「3通」は軍事実務会談で

 開城工業地区事業のための北南実務接触が1日、開城工業地区で行われた。1月19〜21日の実務接触以来、2度目となる。朝鮮中央通信によると、実務接触で北側は、労働者の賃上げと土地賃貸料に関する問題を優先的に協議することを提起したが、南側は「3通(通行、通信、通関)問題の優先的な解決」だけに固執した。双方は、今後の実務接触で労働者の宿舎建設と賃上げ問題などを協議し、開城工業地区の「3通」問題は北南軍事実務会談で扱っていくことにした。

 1月19〜21日の実務接触は、土地賃貸料と賃金問題を議題に含めないという南側の主張によって決裂の危機に瀕した。しかし、北側は南側が次回の接触で賃金問題を協議する条件で、1日の接触の開催に同意した。

 今回の接触でも南側は、北側の提案を無視し、「3通」問題だけを取り上げた。

 「3通」とは、軍事境界線付近の開城工業地区と南側間の通行、通関、通信のこと。2007年11月の総理会談で、双方は通行時間の延長、通関時間の短縮、有線・無線通信回線の拡大、インターネット通信の許可などの内容に合意した。しかし、李明博政権発足以降、南側が工業地区の事業発展に消極的な姿勢を示し始めたことで、合意を履行するための後続措置は講じられていない。

 北側は今年1月22日、「3通」問題を協議する軍事実務会談を同月26日に開催することを提案したが、南側はこれを先延ばしにしている。

 今回の実務接触で北側は、南側が開城工業地区の「3通」問題を心から解決する意向があるなら、北側が提起した軍事実務会談に一日も早く応じ、賃上げ問題に対して正しい立場に立つべきであると強調した。

 とくに、北側労働者の賃金を早急に上げることは、工業地区事業はもちろん、その展望に関わる焦眉の問題になると指摘した。具体的には、靴、衣類などの購入費用を除く労働者の生活費は少なくても120ドルを要するため、賃金は200ドル以上を支給すべきだとの内容だという。

[朝鮮新報 2010.2.8]