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〈今月の金正日総書記−12月−〉 城津製鋼で「遺訓貫徹」

 2009年12月に伝えられた金正日総書記の活動は13回(祝電など除く)。なかでも経済視察が9回と大きな比重を占めた。

チュチェ鉄製鋼法完成

活 動 日 誌

▼軍視察

なし

▼その他軍関係

12月27日 朝鮮人民軍海軍司令部協奏団の公演を鑑賞※

▼経済視察

12月9日 江界トラクター総合工場(慈江道)※
              江界牧場(同)※
  10日 将子江工作機械工場(慈江道江界市)※
       江界メリヤス工場(同)※
       江界ぶどう酒工場(同)※
  11日 平壌穀産工場※
  16日 羅先大興貿易会社(咸鏡北道)※
  17日 金策製鉄連合企業所(同)※
  19日 城津製鋼連合企業所(咸鏡北道金策市)※

▼教育、文化

12月11日 金日成総合大学の水泳館を視察※
    17日 清津鉱山金属大学を現地指導(咸鏡北道)※
    31日 銀河水管弦楽団の新年慶祝公演を鑑賞

▼外交

12月14日 シリア大統領の弟死去で弔電

▼その他(祝電、花輪など)

12月18日 朝鮮人民軍将官のキム・グンオク氏の霊前に花輪
    26日 李鉄峰江原道党責任書記の霊前に花輪

※は朝鮮中央通信配信日

 19日発朝鮮中央通信によると、城津製鋼連合企業所(咸鏡北道金策市)を現地指導した。

 総書記は数時間にわたって鋼鉄職場、チュチェ鉄職場、精錬職場をはじめ各生産工程を見て回って技術更新の状況と生産の実態を具体的に了解した。

 今回の指導は、同企業所がチュチェ鉄生産システムを完成したことに関するものだ。

 チュチェ鉄とは、国内の原料を使い独自の製法で生産した鉄、またはその製造法のこと。今回自らの技術によってチュチェ鉄による製鋼法を完成したことは、朝鮮の冶金工業の発展に決定的な意義を持つ。

 朝鮮は、金日成主席の遺訓を貫徹することを国家建設の方針としてすえている。

 総書記は同地指導の際、「ついに主席の遺訓を輝かしく貫徹することになった」「主席がこの誇らしい施設を見たらどれほど喜んだであろうか」と述べた。

 さらに、今回の成果を「第3次核実験の成功にまさる偉大な勝利」だと評価した。

 鉄の主要生産工程である酸素溶融炉と精錬炉には「金日成勲章」が、同企業所には「金日成賞」が贈られた。また、チュチェ鉄の研究に関与した技術者、労働者をはじめとする関係者を平壌に招き、彼らを歓迎する報告大会や宴会が行われるなど、特別な措置が講じられた。

「新年の戦闘の炎」

 17日発朝鮮中央通信によると、総書記は、金策製鉄連合企業所を現地指導し、「新年の戦闘の炎」を起こし、「来年(10年)は非常に重要な歴史的な年である」と強調した。

 朝鮮は近年、金日成主席の生誕100周年に当たる12年に「強盛大国の大門を開く」とのスローガンを掲げ、経済と人民生活の水準の向上などを目指している。

 総書記は08年12月に千里馬製鋼連合企業所を訪れ、「新たな革命的大高揚」を呼びかけた。それに基づいて09年、「150日戦闘」「100日戦闘」が展開され、経済部門で成果が挙がった。

 今年の元旦に発表された3紙共同社説は、昨年の成果を受けて「国の経済が本格的な上昇段階に入った」と指摘した。

「過去最高の回数」

 09年の総書記の公開活動は233回(祝電、弔電など除く)で、軍関係は40回、経済部門は100回。「過去最高の回数」(12月30日付労働新聞)となった。

 朝鮮中央通信は12月26日付で総書記の1年の活動を振り返る報道を発表した。国営メディアがこのような報道をするのは異例のこと。

 同通信はまず、総書記が金属部門に対する指導を強化したことを挙げた。金属工業の発展は経済復興の前提条件だ。

 城津製鋼連合企業所、金策製鉄連合企業所(以上咸鏡北道)、黄海製鉄連合企業所(黄海北道)、端川製錬所(咸鏡南道)、5月11日製錬所、満浦製錬所(慈江道)など朝鮮屈指の冶金拠点や、茂山(茂山鉱山連合企業所、咸鏡北道)、載寧(黄海南道)、安州(平安南道)、剣徳地区(咸鏡南道)などの鉱山を訪れた。

 また、2月に東海地区の興南肥料連合企業所(咸鏡南道)から西海地区の楽元機械連合企業所(平安北道)までの数百キロに及ぶ現地指導は、「夜を徹して行われた」という。

 本紙平壌支局の取材によると、興南肥料連合企業所のガス化アンモニア生産工程で利用される酸素分離機の製造を楽元機械連合企業所が担っており、それに関する「懸案を解決するため」(同通信)のものだった。(呉陽希記者)

[朝鮮新報 2010.1.15]