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「高校無償化」適用と補助金執行を 大阪府下8カ所で街頭宣伝

鶴橋駅前など8カ所で「無償化」適用と補助金執行を訴えた

 一日も早い朝鮮学校への「高校無償化」適用と大阪府の補助金執行を求め、8つの朝鮮初級学校保護者会の呼びかけで、学校関係者、活動家を含む同胞と日本人支援者ら306人が、大阪府下8つの駅前で一斉にビラ配りを行った。

 ビラ配りは12月20日から22日まで、京橋駅、森ノ宮駅、天王寺駅、上新庄駅、野田阪神駅、布施駅、鶴橋駅、堺東駅前で行われ、「高校無償化に伴う大阪府の『授業料支援補助』の適用を!」「大阪府は朝鮮高校に対する『振興補助』の速やかな執行を!」と書かれた横断幕などを手に、計1万3千枚のビラを配った。

 日本政府による朝鮮学校への「無償化」適用先送りにより、各自治体でも政府判断に横並びするように、独自の補助金の執行を留保する動きが出ている。特に大阪府では、政府の動きとは関係なく、過去数十年にわたって府が実施してきた朝鮮学校に対する助成、とりわけ20年近くにわたって支給してきた振興補助金執行を突然一方的に留保しながら、知事が提示した政治的な条件をクリアしなければ執行しないという態度を取っている。

 今回の街頭宣伝で参加者たちは、「政府は外交問題と教育問題は別だとの見解を出してきたが、朝鮮半島情勢の緊張を理由に、それとは直接関係のない朝鮮学校生徒をリンクし審査を停止している。政治と教育は別だったはずだ」「大阪朝高ラグビー部は、年末年始の全国高校ラグビー大会に大阪府代表として出場する。朝高ラグビー部は大阪府のために一生懸命たたかっている。それなのに大阪府は突然補助金執行を停止するとしている。保護者も大阪府民として皆さんと同じように納税の義務を果たしている」とマイク越しに怒りや疑問を込め訴えた。

 日本人支援者たちは、「私たちもビラ配りをしょっちゅうやっているが、この問題は市民の反応がよくて、ビラもよく取ってくれたように思う。朝鮮学校関係者の熱意が伝わったと思う」と感想を述べた。

 鶴橋駅前を偶然通りかかった京都の大学に通う二人もビラ配りに参加した。一人は日本人、もう1人は大阪朝高出身だ。二人は現在大学でラグビー部に籍をおく。「忘年会のために鶴橋に来たが、皆が母校のために頑張っているので思わず参加した」と熱く語った。

 「この問題を解決するために年を越した来年も皆で頑張ろう」と最後まで諦めないということを確認しあい、各所での街頭宣伝を終えた。【大阪支局】

[朝鮮新報 2010.12.24]