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東北初中創立45周年記念行事 民族教育をアピール

東北初中生徒たちの農楽

 東北朝鮮初中級学校創立45周年を記念する行事には、生徒や保護者、卒業生をはじめとする東北6県の同胞と日本市民ら500余人が参加した。茨城、栃木、群馬、新潟の朝鮮学校生徒や教員らもお祝いに駆けつけた。当日は記念式典とOB会総会、記念公演「過去、現在、未来」、祝賀宴が盛大に行われた。

 公演では、同校生徒たちが歌や踊り、楽器演奏を披露したほか、卒業生の活躍を紹介する映像が上映された。中級部2、3年生が夏休みに各地の同胞を訪ねて調べた東北地方の民族教育の歴史に関する研究発表、朝鮮語修得のために数年前から行われている低学年生と親たちの朝鮮語会話発表なども好評だった。

 また、会場には9台のテレビが設置され、民族教育を発展させた東北地方の同胞1世のインタビュー映像が上映されるなど、趣向を凝らした演出で民族教育を存分にアピールした。

 参加者たちは「民族教育の重要性をあらためて実感した」「民族教育のレベルの高さを感じた」などと感想を述べた。

 500人が一堂に会した祝賀宴は、卒業生の紹介、歌や踊りの披露など和気あいあいとした雰囲気に包まれた。

 行事には、ベガルタ仙台の梁勇基主将も駆けつけ、子どもたちに朝鮮代表のユニフォームをプレゼントした。また、卒業生で広島朝鮮歌舞団の河弘哲団長が朝鮮民謡を披露すると、会場には踊りの輪が広がった。

 一方、OB会はスクールバスを学校に寄贈した。

 実行委員らは行事を成功させるため、東北地方を回り同胞や卒業生の学校への関心を喚起した。その過程で多くの人と出会い、民族教育と学校の未来について議論した。

 とくに9期卒業生でOB会会長の徐勤実行委員長は、「つらいときこそみんなで力を合わせよう」と呼びかけ、先頭に立って活動した。

 行事を準備する過程で発足したアボジ会は、子どもたちに焼肉をふるまったり、草むしりなどの校内清掃作業を行ったりと精力的に活動した。オモニ会や女性同盟も力仕事や行事の準備作業などでいっそう活躍した。

 今回の行事は、在日朝鮮人運動の生命線である民族教育と、地域と同胞社会に貢献する有能な人材を育成する拠点である学校を団結して守っていこうという同胞、卒業生らの思いを広める大きなきっかけとなった。【東北初中】

[朝鮮新報 2010.11.10]