京都、愛知で「無償化」求め運動 「一日も早い適用を」 |
朝鮮高級学校への「高校無償化」の適用を求め、各地でさまざまな運動が展開されている。 京都 日本基督教団京都教区の望月修治総会議長(同志社教会牧師)と千葉宜義牧師(八幡教会)は10月22日、望月総会議長と同宣教部の谷村徳幸委員長(水口教会牧師)名義の要望書を民主党京都府連事務局に手渡した。 菅民主党代表と玄葉政調会長、京都府連の山井代表あての要望書は当初、無償化の対象がすべての若者に適用されるとのマニフェストを高く評価していたと指摘。在日朝鮮人の労苦に満ちた歩みを振り返るとき、日本の歴史的責任問題が深くかかわっていることからも「無償化」の適用は当然だと強調した。 そのうえで要望書は、いまだに朝鮮学校だけに「無償化」が適用されていないことを憂慮しているとしたうえで、他の学校同様、朝鮮学校にも早期に適用することを強く求めた。 一方、市民団体が10月24日に主催した集会「このままでええの?! 日本と世界〜反戦・反貧困・反差別共同行動in京都」では、京都民族教育対策委員会の柴松枝事務局長がアピールを行った。 柴事務局長は、「無償化」が4月1日から施行され、同30日には31校の外国人学校の生徒を対象にするという告示があったものの、朝鮮学校への適用可否の判断だけは「第3者の審査」にゆだね、いまだにその結論を出していないと日本当局の対応を批判した。 また、この間に行われた朝鮮学校生徒と同胞、日本市民たちの運動を紹介。「無償化」からの除外は新たな差別を生むと強調した。そして、このような制度的差別は昨年12月に発生した排外主義者たちによる朝鮮学校襲撃事件のような民族差別、排外主義を助長すると述べ、「無償化」の早期適用を強く求めた。 10月25日には、朝青京都のメンバーと京都朝鮮中高級学校高級部の生徒、関西地区生コン支部京滋ブロックのメンバーなど約50人が京都市内3カ所でビラ配りを行った。 参加者たちは、「次代に素晴らしい社会を!」というスローガンを掲げながら、朝鮮学校に対する差別とたたかうためにも一日も早い「無償化」を実現させようと訴えた。【京都支局】 愛知 「高校無償化」の即時適用を求める愛知朝鮮中高級学校教職員と生徒、学父母の緊急集会が10月23日行われ、同胞と日本市民など190余人が参加した。 集会では基調報告に続き、民主党愛知県議団「教育・人づくり研究会」の古俣泰浩事務局長、「日朝教育・文化交流をすすめる愛知の会」の竹内宏一事務局長、「朝鮮高校にも差別なく無償化を求めるネットワーク愛知」の山本かほり共同代表(愛知県立大学准教授)が連帯のあいさつを行った。また、近藤昭一衆院議員のメッセージも紹介された。 つづいて生徒代表、教職員代表、学父母代表がそれぞれ発言し、菅首相と高木文科相あての要請文が採択された。 オモニ会の李晴美副会長は、「無償化」制度が施行されて6カ月以上経ったにもかかわらず、朝鮮学校の生徒にだけ適用しない日本政府の不当な差別は絶対に許せないと述べながら、「私たちオモニが望むのは子どもたちの喜ぶ姿であり、未来の幸せだ。子どもたちのためならオモニたちにできないことはなく、『無償化』が一日も早く適用されるようたたかっていく」と力強く語った。 集会終了後、参加者たちは名古屋、栄、金山総合の各駅で街頭宣伝を行い、6千枚のビラを配った。【愛知中高】 [朝鮮新報 2010.11.4] |