top_rogo.gif (16396 bytes)

〈続 おぎオンマの子育て日記-E-〉 アトピーッ子

イラスト:崔麗淳

 最近は、季節の境目があいまいである。子どもたちの制服の衣替え時期も、昔のように6月、10月という風に杓子定規で決めるわけにはいかない状況である。

 娘2人はアトピー性皮膚炎で、2人とも幼稚園の、化学繊維の制服を着ることができなかった。徐々に肌は頑丈になってきて、今では季節の変わり目のトラブルがある程度にまで回復した。

 チユニの通う中級学校では、夏と秋との衣替えシーズンに、気候や体感によって夏服を着たり、冬服を着たりする調整期間が設けられている。

 それでも、5月の終わりごろと10月の中旬、チマ・チョゴリを着始めると肌のトラブルが起こる。ブレザーの第2制服を着せれば、上着を着たり脱いだりと、登下校の間はましかもしれない。ただ、授業はチマ・チョゴリで受けなくてはならない状況で、通学だけのために第2制服を購入する余裕もなければ、第2制服を着て登下校する生徒も1人もいないのが現状だ。

 一旦トラブルを起こし始めた肌は、ダラダラと治り切らない。娘たちの肌の調子が悪くなると、気分がどんどん沈んでしまう。アトピーッ子を育てたことのある母親の多くが経験するらしいが、自責の念で苦しくなる。原因が検査ではっきりと出たことはない。経験的に化学繊維、合成洗剤、某ハンバーガー屋のポテト、そして季節の変わり目などで悪くなることがわかっている。

 中級部に進学してからは、チマ・チョゴリもその1つに加わってしまった。

 大学卒業後の2年間、教壇に立った経験があるにもかかわらず、私は校則というものになじめない。学校に制服はいらないと日頃から思っている。それでもチユニが、もし「チョゴリを着るのがいや」と言ったとしたら、寂しいだろうと思う。私の時代のように毎日、チマの寝押しをしなくてもいいようにプリーツを裏からステッチで固定してある。トンジョンも 10回に8回はオンマが替えてあげる。それでも、娘がチョゴリに愛着を持っていると信じたい、42歳オンマの秋である。(李明玉)

[朝鮮新報 2010.10.29]