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各地の朝青、街頭宣伝 直ちに「無償化」適用を

朝青員、朝高生たちに激励を送る日本市民たちが多かった(兵庫・三ノ宮)

 朝鮮高級学校を除外したまま「高校無償化」制度が実施され、7カ月が経とうとしている。この間、各地では「無償化」適用を求める運動が行われてきた。

 今月21日、民主党が文科省の「検討会議」が示した「基準」をおおむね了承する見解を正式決定、22日には、高木義明文科相に提出した。そんな中、各地の朝青員たちは、「無償化」適用を求める世論をより喚起させるため、北海道から福岡までいっせいに街頭宣伝を繰り広げている。

 22日には、東京(上野駅、水道橋駅)、埼玉(大宮駅)、宮城(仙台駅)、愛知(名古屋駅、豊橋駅)、兵庫(三ノ宮駅、姫路駅、西宮駅)で朝青員と朝高生たちが各JR駅前でビラ配りをそれぞれ行った。

 参加者たちは、通行人にビラを配りながら、朝鮮学校だけが「無償化」から外されている不当性を主張し、即時適用を呼びかけた。

 通行人の中には、足を止め朝青員たちの声に耳を傾けたり、激励する人たちが多かった。ビラ配布を手伝う日本の女子高生の姿もあり、ある日本人男性は、目に涙を浮かべながら「こんなことをさせてしまい、申し訳ない。日本人として恥ずかしい」と言い、何人もの朝青員たちに声をかけていた。

 仕事帰りに水道橋駅前を通りがかった錦織健一さん(57、 東京・江戸川区在住)は、在日朝鮮人の友だちが多いという。朝鮮学校だけが適用されないというのは非常におかしいとしながら、「在日朝鮮人は、税金も払っている。『無償化』から外される理由がない。未だに時代遅れな差別をする政治家がいることが遺憾だ」と述べ、朝青員たちを励ました。

 三ノ宮駅頭でビラ配布をしていた金明寿さん(26、朝青兵庫県商工会支部総務部長)は、半年以上も続くこの状況に、憤りをあらわにしていた。民族教育に関する権利は、ハラボジやアボジ世代の同胞たちがたたかいの末に勝ち取ってきたものだと述べながら、「私たちの後輩、子孫のためにたたかう番が来た。そのような気持ちを多くの若い世代が共有していくために、同胞の権利に関する学びの場を設けたい」と語った。

 この日、東京朝鮮中高級学校の崔智慧さん(高3)は、チマ・チョゴリ姿で大宮駅前での街頭宣伝に参加した。彼女は、多くの朝青員たちが駅頭でビラを配る姿を見ながら、とても力を得たという。「先輩たちの姿が本当にありがたかった。当事者である私たちが、もっとがんばらなければならないとあらためて思った」。(裕)

「高校無償化」 残るは文科省判断、民主党 適用基準を了承

[朝鮮新報 2010.10.27]