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「高校無償化」院内集会 即時適用求め結束

院内集会には多くの人々が駆けつけた

 「高校実質無償化における朝鮮学校の取り扱いに関する勉強会」(呼びかけ=神奈川 朝鮮学園を支える会、日本朝鮮学術交流協会)が13日、東京・永田町の参院会館で行なわれ、国会議員、朝鮮学校の生徒および保護者、関係者、同胞、日本市民らが参加した。「無償化」の即時適用を求めて開かれた今回の勉強会は、9日に東京朝鮮中高級学校で行なわれた「高校無償化」の即時適用を要求する朝鮮学校学父母緊急集会の報告を中心に、この問題に関する議員たちのさらなる理解を深め、早期適用を実現させることを目的とした。

 勉強会では、東京朝鮮学園の金順彦理事長が9日の集会の報告をした。2月末から今まで各地で展開されてきた「無償化」運動の内容について述べながら、参加者たちがさらに運動を広め最後までたたかっていくことで一致したことが話された。

 つづいて、神奈川朝鮮学園オモニ会の孔連順代表をはじめ、同日、民主党政調会、文科省の関係者へ要請を行なった朝鮮学校関係者たちの報告があった。

 また、3人の朝高生たちが発言をした。

 東京中高の慎繼Iさん(高2)は、「『無償化』問題について知れば知るほど、なぜぼくらだけがあからさまに差別されなくてはならないのかわからない。朝鮮学校を悪く言うのは、学校を訪れたことのない議員たちばかり。大切なことを与えてくれる朝鮮学校を守るため、後輩、同胞社会のためにたたかい続ける」と語った。

 同校の李淑麗さん(同)は、3日に行なわれた運動会に多くの日本市民らが訪れ、朝鮮学校に対する差別があってはならないと話していたと述べながら、「『無償化』先送りのために、来春から朝高への進学を断念せざるを得ない後輩がいる。あってはならない差別のために朝鮮学校に通えない子がいることは許せない」と訴えた。

 神奈川朝鮮中高級学校の曹舜太さん(高3)は、真の朝・日友好のためにも「無償化」は実現されるべきだとしながら、「高校生活も残りわずかとなった。後輩たちにこの問題を残したくない。必ず解決して、彼らが朝鮮人としてのプライドをもっと高く持てるようにしたい」と話した。

 勉強会では、社民党の又市征治参院議員、民主党のたしろかおる参院議員、稲見哲男衆院議員、那谷屋正義参院議員、高柳としや埼玉市議会議員らが発言した。

 又市議員は、「無償化」というすばらしい政策を実施しているのに、朝鮮学校除外という差別で日本の印象は悪くなっている。8月に文科省が発表した「基準」に従って、実施するべきだとしながら、「日本には排外主義が依然として存在している。これは日本の民主主義を守ためのたたかい。互いに手を取り合い、早期解決に向けがんばろう」と呼びかけた。

 その他、広島県教職組合のメンバーをはじめ、朝鮮学校教員、参加者たちの発言があった。

 今回で6回目となった同勉強会。参加者たちは、これで最後の勉強会となるよう、次の会は、「無償化」適用実現の報告会にするため粘り強く共にたたかっていくことを確認した。(姜裕香)

[朝鮮新報 2010.10.16]