「高校無償化」、女性同盟、オモニ会連絡会が文科省と民主党に要請 |
民主党部門会議、「判断基準」了承へ 朝鮮学校に対する「高校無償化」適用が先送りされるなか、女性同盟中央と朝鮮学校全国オモニ会連絡会の代表らが7日、文部科学省と議員会館を訪問し、朝鮮学校への適用可否について検討した文科省設置の「検討会議」の報告書に明記された規準に基づいて、一日も早く適用するよう求める要請書を菅首相、川端文科相、枝野民主党幹事長宛にそれぞれ提出した。文科省政務官、民主党幹事長の関係者が受け取った。 代表らは、国連人種差別撤廃委員会や日本の法曹界、大学教員をはじめとする広範な市民らが朝鮮学校への「無償化」適用を求めており、衆議院文部科学委員をはじめ多くの国会議員と各界の日本人士らが朝鮮高級学校を訪問し、、朝鮮学校の教育に対して理解を深めたと強調。朝鮮高級学校の卒業生たちが日本の様々な分野で活躍しているように、子どもたちはこれからも日本社会の一員として、日本人と共に文化、経済、社会など幅広い分野で貢献し、朝・日友好親善の架け橋となる貴重な人材だと述べた。 文科省は8月31日、「高等学校の課程に類する課程を置く外国人学校の指定に関する基準等」に関する「検討会議」の報告書を公表。「基準」として教育課程、教員の資格、施設・設備、運営及び情報提供などを明記し、「個々の具体的な教育内容については基準としない」とした。朝鮮高級学校はこれらの基準をすべて満たしており、報告書の発表と関連して全国朝鮮高級学校校長会も「今後とも、日本で生まれ育ち生活を営んでいく在日同胞生徒らが、民族的アイデンティティーと素養を培いながら、日本の人々と手を携えて善隣友好の架け橋となり、地域社会の発展に貢献できる人材を育てていく」との立場を表明した。しかし、結論は先送りされ、菅首相は民主党政策調査会で審査するよう指示した。 これにしたがい、民主党政策調査会文部科学、内閣部門合同会議が7、8の両日にかけて行われた。文科部門会議の笠浩史座長は「基準自体に反対する声はなかった」とし、2、3人の議員が朝鮮学校の教育内容や支援金の使用用途などについて質問し意見を述べたものの、「政治問題とは切り離して考えるべき」、「すべての学び」を支援する法の趣旨にしたがって朝鮮学校にも差別なく適用すべきなどの声があったことを明らかにした。 政調会関係者らは「検討会議」が示した「基準」を了承する方向で来週までに見解をまとめる。これが党内で承認されれば、文科省がその「基準」にしたがって朝鮮学校への適用可否を判断する。 [朝鮮新報 2010.8.31] |