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朝大政経学部4年生がシンポジウム開催 「新しい全盛期はわれわれの力で」

 朝鮮大学校政治経済学部4年生が主催するシンポジウム「新しい全盛期とわれわれの未来」が1日、朝鮮大学校の記念館講堂で行われ、学生と教員らが参加した。総連第22回全体大会報告に基づいて、総連と在日朝鮮人運動の未来について展望した学生たちは「新しい全盛期を作るという総連の宣布は、総連が祖国に対して示した決意であり、同胞たちとの約束だ」と強調し、それを実現するために若い世代が先頭に立とうと力強く訴えた。

22全体大会に呼応し

多くの学生が参加したシンポジウムの様子

 「われわれの前に開かれた明るい情勢展望について」と題して発言した金正泰さんは、朝米、北南、朝・日関係の現況と展望について解説しながら、祖国が「強盛大国の大門」に足を踏み入れ日本の過去清算、分断解消が実現されるとき、在日朝鮮人の地位と権利がいっそう保障される環境が開かれると指摘した。

 金さんは、在日朝鮮人の地位が「現状回復」された後も、在日朝鮮人があらゆる権利を享受し朝鮮の海外公民として、より生き生きと暮らすための条件を整える運動を展開しなければならないと強調した。

 朱星一さんは「22全体大会が示した総連の大衆運動の展望について」と題し、総連が提起した「トンポアイネット拡大21」、同胞生活奉仕福祉活動、地位獲得運動の内容と展望について解説した。とくに、在日朝鮮人が当然享受すべき地位と権利を獲得するため、若い世代が権利獲得運動の新しい形を創造しなければならないと指摘した。

 「現場では活動家や先輩たちが汗を流しながら活動している。同胞1世たちは団結とたたかいで困難を乗り越えた。環境は違っても心は同じではないか。朝大生が魂を燃やし、新しい全盛期を切り開く上でわれわれが担った役割を果たせるようしっかり準備しよう」と呼びかけた。

 「新しい全盛期に即した総連の体系」と題して発言した金泰樹さんは、総連と民族教育の事業体系と現況について言及し、支部強化、宣伝体系確立、自立的財政基礎構築など、新しい全盛期を目指した組織作りの方向性について語った。

 それによると、新しい全盛期において総連は、統一祖国との関係では「かけ橋」、日本当局との関係では「窓口」、同胞との関係では「サポーター」としての役割を担うことになるという。金さんは、総連は汎民族的なレベルで存在感を示す組織となり、朝鮮人としての地位と権利を享受し日本で堂々と暮らす「積極的意味」を今後も追求していくだろうと展望を語った。「将来5、6世に引き継ぐ総連と在日朝鮮人の存在方式について深く研究する必要がある」と問題提起した。

朝大生の決意

シンポジウムを企画した政経学部4年生

 司会を務めた金眞泓さんは「総連は、総連と在日朝鮮人運動の新しい全盛期を切り開くと宣言した。この歴史的宣布は祖国への誓いであり同胞との約束だ」と強調。これを実現させるために朝大生が使命感に燃え、総連と在日朝鮮人運動を担っていく有能な人材としてしっかり準備し、新しい全盛期を切り開くための運動に一丸となって取り組もうと呼びかけた。

 こうした学生たちの訴えと呼びかけは、総連と在日朝鮮人運動の新しい全盛期を切り開くことを宣言し、その課題と方法を提示した総連第22回全体大会決定に対する新しい世代の答えだ。朝大生たちは今回のシンポジウムを通じて、22全体大会決定について認識を深め、新しい全盛期についての具体的なイメージと実現方法について考えをめぐらせた。そして今後、運動の現場で自分たちが先頭に立つ決意を共有した。

 とくにシンポジウムを企画し準備してきた政経学部4年生は、これからの在日朝鮮人運動を担う世代に与えられた課題と時代の要求について直視し、自身の人生と進路について熟考し、同級生たちと議論も深めてきた。その過程で結束がより強くなったという。

 朝大生たちは、在日朝鮮人運動の新しい全盛期を切り開くことが求められている時代に大学に通い、運動の現場に羽ばたいていくことを誇りに思い、それまで大学生活に力を注いでいくことを決意した。(李泰鎬記者)

[朝鮮新報 2010.7.12]