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「高校無償化」 各地で署名活動 朝高生、同胞青年ら街頭で訴え

「差別なく平等に適用を」

大阪の鶴橋駅前で署名をもらう同胞青年

 朝鮮学校への「高校無償化」適用を求める運動が引き続き、各地で繰り広げられている。大阪では5月30日、日本市民の呼びかけにより「排外主義を許さない5.30関西集会」が行われ、1100人以上が参加。大阪市中心部で1時間にわたるデモ行進も行われた。朝青の同胞青年や朝鮮学校の生徒たちは街頭宣伝を行い、「無償化」適用を地道に訴えている。東京や京都の朝鮮学校では公開授業が行われ、多くの日本市民が参加し、朝鮮学校と民族教育に対する理解を深めた。

 各地で朝鮮学校の生徒や保護者、朝青の同胞青年たちが中心となり、朝鮮学校への「無償化」適用を求める署名活動を行っている。

 神奈川朝鮮中高級学校(5月29日、横浜駅周辺)、北海道朝鮮初中高級学校(5月30日、大谷地、南郷18丁目駅周辺)、京都朝鮮中高級学校(6月1、7日、四条河原町、川端三条、西大路四条、百万遍、烏丸今出川など京都市内各所)の生徒たちが街頭に立ち熱心に署名を集めた。

 また、5月13日には広島朝鮮初中高級学校の生徒、保護者、同胞たちが広島駅周辺、八丁堀・紙屋町など広島市中心部で、6月2〜3日には栃木の同胞、日本市民らが小山駅周辺で、6月10日には朝青大阪の同胞青年たちが鶴橋、京橋、布施、天王寺駅周辺で、それぞれ街頭宣伝と署名活動を行った。

栃木の小山駅付近で署名をもらう同胞、日本市民、生徒たち

 大阪では仕事や授業を終えたばかりの同胞青年や学生ら約100人が4カ所でいっせいに署名活動を行った。プラカードをかかげ、行き交う人々に声をかけ、朝青と留学同が作成したビラを配るなどして770人分の署名を集めた。

 大阪の鶴橋駅前で活動に参加した康誘里さん(21、朝青中西支部)は「朝鮮学校だけ対象外とはあまりに不公平。母校と後輩たちのために力になればと思い参加した。快く署名に応じてくれる人もいてよかった」と述べた。

 京橋駅前で署名を集めていた韓由依さん(20、朝青河北旭都支部)は「日本は差別のない国と謳っているのに、朝鮮学校だけ除外するのはおかしい。すべての子どもたちに学ぶ権利が保障されなければならない。一人でも多くの人に、朝鮮学校が立派な学校だということを伝えたい」と述べた。

 この日行われた署名活動で使われた署名用紙の宛名は、管直人首相あてに更新されていた。参加した同胞青年たちは「新しい首相にはぜひ朝鮮学校に足を運んでもらいたい」と訴えた。そして、ほとんどの大学が朝鮮高級学校生徒の受験資格を認めており、ラグビー、サッカー、ボクシングなど高校の大会への出場も認められているとし、政府と政治家だけが憲法や国連の諸条約に違反して朝鮮学校を差別している事実を厳しく指摘。朝鮮学校への「無償化」適用を訴えた。

 京都朝鮮中高級学校の生徒たちは3回目の署名活動。5カ所でいっせいに行い1472人分の署名を集めた。広島では990人分、神奈川では1161人分、北海道では787人分の署名が集まった。

 栃木では、市民団体「日朝友好栃木県民の会」の呼びかけで、朝鮮学校の生徒保護者を含む同胞と日本市民ら約60人が参加した。東京朝鮮中高級学校高級部への進学を希望している中級部生徒たちも街頭に立ち、朝鮮学校にも平等に「無償化」制度が適用されるよう訴えた。(李泰鎬記者)

[朝鮮新報 2010.6.14]