岐阜初中支える「ポラムの会」発足式 「ウリハッキョの存在は宝」 |
さらなる支援の輪づくり
岐阜朝鮮初中級学校を支える日本市民たちによる団体「ポラムの会」発足式が4月29日、同校で行われた。 「ポラムの会」は岐阜初中の校舎修繕、教育充実のための支援をしていた「岐阜・2001年の会」の仲間が集まって10年前に作られた会。このたび同じく学校支援と交流を続けてきた「ハナの会」などの団体と一つになって、再出発することになった。 式では、共同代表の赤塚さとみさんと松井和子さんがそれぞれあいさつを行った。 赤塚さんは「私たちは在日朝鮮人がなぜ日本に存在するのかを教育の場で教わることはなかった。これから、たくさんの日本人にウリハッキョへ足を運んでもらい、在日朝鮮人についてきちんと考えてもらいたい」と述べた。 松井さんは「日本は朝鮮を植民地として支配しておきながら、敗戦後は掌をかえしたように、在日朝鮮人を外国人として差別的に扱った。このような状況を日本人の力で正していかなければ」と話した。 続いて岐阜初中の朴九令校長が同校の沿革から朝鮮学校が置かれている差別的処遇について話し、「会の発足に勇気をもらった。みなさんのような支援者が一人でもいることに励まされる」と謝意を伝えた。 その後、ドキュメンタリー映画「朝鮮の子」が上映されたほか、意見交換の場がもたれた。岐阜大学元教員の中須賀徳行さんは、「朝鮮学校の子どもたちはこれからの日本と朝鮮半島をつなぐかけ橋。日本人にとってもウリハッキョの存在は宝だと思う」と話した。 発足会終了後、岐阜県議会の太田維久議員(民主党)は、「会の趣旨に賛同している。目指すべき共生社会のために子どもたちの教育を受ける権利に差が生じてはならないと思う」などと語った。 「ポラムの会」では今後、岐阜初中オモニ会のキムチ販売への協力、子どもたちとの交流、ワンコインカンパなどを通じて支援の輪を広げていくという。(金里映記者) [朝鮮新報 2010.5.14] |