〈information〉 来年10日、李冽理初防衛戦 |
来月11日に東京・有明コロシアムでボクシングWBA世界スーパー・バンタム級チャンピオンの李冽理選手(28、横浜光ジム)が初防衛戦を行う。 李選手を輩出した朝大ボクシング部OB会では現在、「応援熱」が高まっている。黄日出会長(41)は「当日はテレビ放映が予定されているが、より多くの同胞が会場に足を運んでくれるよう、OB会ではチケット販売や宣伝活動に力を入れ試合を盛り上げていきたい」と話す。 李選手が「最強王者」プーンサワット・クラティンデーンジム選手を「文句なしのアウトボクシング」で下し、王座奪取に成功したのは、今年10月(後楽園ホール)。 自身もかつてプロボクサーとして活躍し、現在はトレーナーも務める黄会長は、「外国人選手らが、判定の壁に少なからず苦しんできたボクシング界において、冽理が朝鮮大学校出身を公表し、本名を使用しながら世界王者になったことは、在日ボクサー、ひいてはスポーツ選手を志す子どもたちに新たな展望を切り開いてくれた」とあらためて意義を強調した。 今回、初の防衛戦で李選手が対戦するのは、元日本同級王者で現OPBF東洋太平洋同級王者の下田昭文選手(26、帝拳)。 「下田選手は、サウスポーのテクニシャンで、ボクシング界でも評価が高い。世界初挑戦だけあって、すべてをかけて挑んでくるはず」(黄会長)。 一方で黄会長は、勝算は李選手にも十分にあると話す。 「試合の見所は、やはり、冽理の距離のとり方にあると思う。打ち合いに持ち込もうとする下田選手を、冽理が10センチ以上の身長差をいかし、いかに寄せつけず距離を保ち、自分のボクシングを展開するかが勝負の決め手になる。元WBC世界スーパーフライ級チャンピオンの洪昌守選手同様、見事なテクニックで『相手の長所を消すボクシング』を見せてほしい」と期待を表明した。(周) [朝鮮新報 2010.12.8] |