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〈リレーメッセージ×私たちのビジョン〉 「がんばり」が実を結ぶ地域システムを

金誠 東京第5初中教育会総務部長 東京・葛飾 36歳

 教育会の総務部長を務めている。朝鮮大学校を卒業して以来、教師としてウリハッキョの教壇に立ってきた。誰かが専任として教育会の仕事を受け持たなければならなくなり、自分が役割を果たすことになった。今は、教育会の実務だけでなく、朝夕の通学バスの運転も担当している。

 民族教育の現場に携わり実感したのは、ウリハッキョが多くの同胞のさまざまな献身的努力によって支えられているということだ。「子どもたちのために、自分ができることは何でもする」−同胞たちから学んだこうした姿勢をこれからも実践していきたい。

 東京第5の学区にも、自分の子どもが在籍していなくても学校の運営のために協力を惜しまない同胞たちがいる。行政との交渉にも参加し、教育資材を寄付する。学校行事があると、日本の市民とともに参加し、民族教育を守る朝・日友好の地域ネットワークづくりに一役買う同胞もいる。

 それぞれのアイディアや行動力を一つにまとめ上げれば、大きな仕事ができるはずだ。生徒数の減少に歯止めをかける問題も、学校関係者だけでなく、地域的な問題として取り組めば、突破口を開けるのではないか。子どもをウリハッキョに通わせている親たちが、いろんな同胞と交わり、民族教育の良い面をアピールする機会がたくさんあればいい。教師が地域で行われる会合に参加して、学校に対するいろんな意見に耳を傾けることも必要だ。

 教育会の立場から率直に言えば、学校の運営は楽ではないが、財政事情が厳しいからといって泣き言を言っても始まらない。「生徒数増加」という一点突破を目指すべきだ。東京第5は当面の目標として「生徒数180人」を掲げた。達成すれば、学校運営の困難も解消することができる。

 民族教育のために、がんばっている人たちはいる。個々人が一生懸命に努力しても報われないシステムになってはいけない。総連支部との連携、地域同胞社会との結びつきをさらに深め、ウリハッキョのために、小さくても確かな成果を積み重ねていきたい。

[朝鮮新報 2010.12.8]