top_rogo.gif (16396 bytes)

北、南、海外が共同で 10.4宣言3周年を記念

 6.15共同宣言の実践綱領である「北南関係発展と平和繁栄のための宣言」(10.4宣言)の発表から3周年を迎えた4日、北、南、海外が共同でこれを記念した。

 長らく凍りついていた北南関係は、北の積極的な姿勢によって人道分野の対話が再開され、南当局は民間の水害支援を承認するなど改善の兆しを見せている。しかしながら、南当局は「天安」号事件を口実に5月24日に発表した「独自措置」を解除する気配はなく、金剛山観光再開にも消極的だ。9月30日に北南軍事実務会談が行われはしたが、次回会談の日程も決まらないまま物別れに終わるなど、微妙な空気が流れている。

 このような状況の中で北、南、海外の各団体は、「わが民族同士」の旗印のもと両宣言の固守履行をかたく誓いながら、北南関係を一日も早く改善させるため、すべての努力を傾けていくことを宣言した。

6.15委が決議文

 6.15共同宣言実践民族共同委員会は、北、南、海外側委員会3者の名義で決議文を発表し、@6.15共同宣言と10.4宣言を固守履行するためすべての努力を傾ける、A同族間に対立を助長するすべての行為に反対し、平和を守るため先頭に立って努力する、B民族の和解と平和、統一を志向する内外すべての政党、団体、人士との団結をさらに強化する−と誓った。

 また、6.15と10.4の旗印を高く掲げながら民族和解を図り、祖国の平和と自主統一を成し遂げようとするのは、全民族の一致した志向であり意志だと強調した。そして、両宣言の履行のための統一愛国運動に立ち上がること、民族の団結の力で平和と統一の新たな出路を開いていくことを呼びかけた。

 この日、北の朝鮮社会民主党と南の民主労働党は共同声明を発表し、北南共同宣言の旗印のもとで現在の北南関係を一日も早く改善させ、自主統一と平和繁栄の新時代を切り開いていく共通の意志を確認。両党は、北南共同宣言を絶対不変の統一綱領として掲げ、現在の北南関係の破局的状況を解消させるため最善の努力を傾けていくと誓った。

 労働新聞は社説を掲載し、「南当局が北南宣言を否定しながら対決政策を引き続き追求するなら、北南関係はいつになっても改善されない」としながら、「南当局は反統一的な対北政策を撤回し、北南宣言を尊重して関係改善の道に出るべきだ」と主張した。

 ソウルでは、6.15南側委員会主催の記念式が行われ、金祥根常任代表は「対北政策を変更しなければ、国民は李明博政権を徹底的に審判するだろう」と警告しながら、「最も重要なのは信頼の回復だ。まず民間の対話と交流を復元させることを南北当局に要求する」と主張した。

東京などで記念集会

 6.15日本地域委員会の10.4宣言発表3周年記念集会が9月30日、東京で行われた。

 6.15海外側委員会共同委員長である郭東儀・日本地域委員会議長と副議長である徐忠彦・総連中央国際統一局長、李東済・在日朝鮮人平和統一協会会長、孫享根・在日韓国民主統一連合(韓統連)議長をはじめとする日本地域委員会メンバー、各界各層の在日同胞180余人が参加した。

 あいさつをした郭東儀議長は、6.15共同宣言と10.4宣言に沿って自主統一と平和繁栄の新時代を切り開いていくためには、全民族が「わが民族同士」の理念のもと固く団結し、祖国統一運動をさらに力強く展開すべきだとしながら、日本地域委員会がこの先頭に立つことをアピールした。

 集会では、中国・清華大学の新聞放送大学院客員教授の鄭己烈教授が「激動する朝鮮半島情勢とわが民族の未来」というタイトルで記念公演を行い、「天安」号事件の真相と朝中、朝米、北南関係の現況、6.15と10.4を実践するための民族の課題などについて述べた。

 集会では決議文が採択された。

 10.4宣言発表3周年を記念する集会は近畿(1日)、愛知(2日)でも行われた。(姜)

[朝鮮新報 2010.10.6]