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携帯片手にハンバーガー

 携帯電話を片手にハンバーガー。今年6月にリニューアルオープンした凱旋青年公園という遊園地で見られる平壌市民の光景だ。

 遊園地内のファストフード店は、金日成総合大学や平壌外国語大学などがある「大学通り」の一角にあるハンバーガー店の分店だという。

 平壌にハンバーガー店ができたということでオープン直後の2009年夏、同店を訪れたことがある。このとき初めて、複数のカップルやダブルデートの男女学生らが携帯電話を片手にハンバーガーを食べる姿を見た。ここが平壌か、というのが当時の感想だった。

 このハンバーガー店では、外貨しか使えない。平壌外国語大学の学生は、親が海外出張に出る外交官や貿易関係者などの場合が少なくなく、外貨がある。逆に言うと、外貨を持っている一部の市民しか利用できなかった。

 夕方6時から12時まで運営されている遊園地のこの分店では朝鮮ウォンで購入でき、「携帯片手にハンバーガー」の市民を毎日千人以上見られる。遊園地はアトラクションを楽しむ市民らで活気に満ちている。

 同時刻、メーデースタジアムでは朝鮮人民の一心団結を誇示する大マスゲームと芸術公演「アリラン」が行われている。一方、金日成広場では朝鮮労働党創建65周年に向けた行事の準備が盛んだ。

 同居する、「肌で実感する人民生活向上」と「われわれ式社会主義」のスローガンを見ながら、朝鮮が目指す「強盛大国」の一端を見た気がした。(姜)

[朝鮮新報 2010.9.6]