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異なる対応

 朝鮮学校が除外されたまま「高校無償化」が施行され、3カ月以上が経った。これに反対する運動の熱は高まる一方だ。

 大規模な集会やデモの傍らで、署名活動や要請行動も引き続き行われている。筆者は、今まで何度か要請行動に立会い、取材してきた。各階層の同胞、日本市民らと席を共にしてきたが、みんな訴える思いは一つだった。

 しかし、それを受け取る側の対応、反応、発言は十人十色であった。与党役員らの言動も一様ではなかった。

 朝鮮学校の訪問経験があるという与党役員は、一行の要請を真摯に受け止め、「無償化」から朝鮮学校が外されている現状に対し、「申しわけなく思っている」と、深く詫びていた。

 日本政府は、「無償化」問題は朝鮮との外交的、政治的問題とは無関係だとしている。しかし、ある与党役員は、席上で「哨戒艦問題があるからいろいろ難しい」と発言した。それに対し、オモニたちがその問題とは関係のないことだと反論すると、「関係あるでしょ」ときっぱり。ほとほと呆れた。

 実際、政治と教育問題を結びつけて考える国会議員がいる。彼らの「見解」を聞かされるたびに切歯扼腕する。

 朝鮮学校への「無償化」適用に難色を示すのは、民族教育の現場を見てもないのに知ったような口を利く人たちばかり。

 朝鮮学校の真の姿を知っている人たちは、差別は言語道断、適用されて然りとの声をあげている。(裕)

[朝鮮新報 2010.7.12]