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「ウリハッキョ」

 「愛族愛国学校」称号を授与されたことを祝う集いを取材するため、西東京朝鮮第2初級学校に初めて足を運んだ。

 生徒や園児、学父母のほか、老若男女の地域の同胞たちが同校の体育館を埋め尽くさんばかりに集まっていたことに驚いた。

 ある学校関係者は、「廃校の話が出ていた頃には想像もできなかったこと。当時は体育館で新年会をやっても、集まるのは学校を作り守ってきた高齢の同胞たちだけ。とても寂しかった」と話す。

 李政愛校長をはじめとする教職員やアボジ会とオモニ会の役員をはじめとする父母、総連の活動家たちや地域の同胞たちは、「みんなの力を一つにして頑張ってきた結果」だと口をそろえた。

 生徒、園児たちの公演に涙を流しながら拍手を送る同胞高齢者、料理の準備など裏方に徹する学父母と青年たち…。学校を中心に地域の同胞たちがごく自然に一つになっている姿に、「ウリハッキョ」という言葉をあらためて実感した。

 折りしも日本政府内で「高校無償化」から除外するという動きが出ている中、在日朝鮮人運動の未来を担う朝鮮学校とそこで学ぶ子どもたちの権利を守るための大きな世論作りが求められている。

 不当な民族差別として抗議の声を上げる良心的な日本人も多いが、西東京第2の同胞たちのように、心から同校を「ウリハッキョ」と呼び、守るための運動を主体的に展開していくことが在日同胞社会全体に求められている。「ウリハッキョ」で学ぶ子どもたちの笑顔を絶やさないためにも。(松)

[朝鮮新報 2010.3.1]