「日朝友好京都ネット」第2回総会と新春の集い 「議員の会」も発足 |
交流通じ より幅広活動を
「文化・学術・市民交流を促進する日朝友好京都ネット(略称=日朝友好京都ネット)」の第2回総会および新春の集いが10日、コープイン・京都(中京区)で行われた。「日朝友好京都ネット」の水谷幸正会長と総連京都府本部の金学福委員長をはじめとする関係者ら104人が参加した。 昨年3月に設立された「日朝友好京都ネット」はこれまで、日本と朝鮮の文化・学術・市民交流を促進することで、日本人と在日コリアンとの交流を深めるための日朝友好親善活動を進めてきた。 総会に先立ち、立命館大学国際関係学部の中戸祐夫教授が、「『朝鮮』を語ることの難しさ、そして大切さ」と題して記念講演を行った。中戸教授は、日本では「朝鮮」という他者を語ることが困難な状況にあると述べ、相手の立場に立って考えることで、知の枠組みとその位置付けをしなおす必要があると指摘。「朝鮮」を学ぶことは、西洋中心的な視点や思考を転換する可能性を秘めていると話した。そのうえで、文化、学術を通して「朝鮮」を語ることの重要性について強調した。
続いて、「日朝友好京都ネット」の設立に尽力し、志半ばに亡くなった上田昇副会長兼理事長と牧野一樹理事に黙祷が捧げられた。
総会では活動報告と活動計画、役員選出案が発表された。 活動報告では、昨年5月に設立記念訪朝団を組んで訪朝事業を成功裏に進めたことや、訪朝報告会と講演会(7月)の開催、「ムジゲ全国交流in京都」(8月)、「南北コリアと日本のともだち展・京都絵画展」(10月〜12月)への協力など、さまざまな活動を行ってきたことが紹介された。 活動計画では、今年度も訪朝団を主催するほか、「南北コリアと日本のともだち展」の拡大開催や朝鮮映画週間の主催、地方議員や映画、環境、農業、医療関係者など各グループによる訪朝事業をサポートしていくことなどが決められ、水谷幸正会長をはじめとする役員が再選、3人の新しい役員が選出された。 一方、今総会を機に「日朝友好京都ネット・議員の会」が新たに設立されたことについて、報告があった。 それによると、府や市の超党派議員20人で会を立ち上げ、国籍や民族の区別なく、市民の平穏な日常を守り、日朝両国間の諸問題解決に向け活動していくという。 続いて行われた新春の集いでは、水谷幸正会長があいさつし、金学福委員長が乾杯の音頭をとった。 集いでは、朝鮮対外文化連絡協会、野中広務元官房長官、京都府下の市長、「日朝友好兵庫県民の会」など、各地から寄せられた祝電の紹介がなされた。また、「日朝国交正常化の早期実現を求める市民連帯・大阪」の有元幹明共同代表など来ひんによるスピーチ、京都朝鮮歌舞団の公演などで盛り上がった。 最後は、京都朝鮮歌舞団と参加者による歌と踊りで朝・日友好の輪を形成した。(鄭尚丘記者) [朝鮮新報 2010.2.15] |