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現場で朝米進展を予感

 昨年12月、ボズワース対朝鮮政策特別代表が訪朝した。オバマ政権発足以来、初の朝米高位級公式会談として注目された。

 米国側は事前に、ボズワース特別代表を大統領特使として送ると発表した。一方、朝鮮のメディアは「特使」という肩書きはいっさい報じなかった。また、平壌空港で出迎えたのは外務相、次官でもない「副局長」だった。「特使」を迎える朝鮮側のこのような対応に、会談の行方を悲観するさまざまな憶測が流れた。

 しかし、取材現場の雰囲気は少し違った。

 老練な朝鮮の記者たちは、空港ではまず、一行を乗せるために朝鮮側が用意する車に注目する。車の特徴をみれば、会談に臨む朝鮮側の意気込みを察知でき、さらには会談の成否をも占えるからだ。実際、6者会談や北南対話が順調な時期に朝鮮が重視する代表団が訪朝する際には、高級車が用意される。

 今回ボズワース特別代表に用意された車は黒塗りの大型高級車だった。ドアが6つあった。朝鮮の記者によると、「国家首班級」だという。

 一方、朝鮮外務省関係者は空港で取材陣に、「むこうとの約束なので、一行には絶対にマイクを向けず、質問もしないように」と、了解を求めていた。

 このような状況から細やかな事前協議がなされ、会談の展望は明るい、と記者らは予感していた。数日後、金正日総書記に寄せる米大統領の親書が伝えられたことや「幅広い問題」を議論したことが明らかにされた。(姜)

[朝鮮新報 2010.1.12]