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「一等賞」の一年

 気がつけば、今年も後わずか。あっという間の一年だったような気がする。

 いろいろと大変なことや不安な気持ちに押しつぶされそうな時もあったが、そのたびに手を差し伸べてくれた家族や友人のおかげで日々の生活を送ってこられたのだと思う。

 共に笑い、一緒に涙し、くじけそうな心を励ましてくれた家族と友人のありがたさに何度も助けられた一年でもあった。

 悲しくなることもあったが、決して寂しい日はなかったし、心が痛むこともあったが、孤独に泣く日はなかった。

 そういう意味では、感謝にあふれた一年でもあったような気がする。

 「平凡」を絵に描いたようなわが家にとって、大きな変化と試練の一年だったが、過ぎてみると、あっけないものだ。

 家族で今までの生活の無駄な事を分析しては改め、節約やエコに目を向けるようにもなったし、アルバイトを始めた長女と次女はお金を無駄遣いしなくなった。

 学校から帰ってアルバイトに行き、疲れて帰ってくる娘たちの姿が可哀そうでメソメソしていた私も、日に日にたくましくなって行く彼女たちを頼もしく、ありがたく見つめるようになってきた。

 家族みんなが力を合わせて、精一杯頑張ってきたわが家にとって今年は「一等賞」の年であったと、暮れゆく一年を振り返って、そう思う。

 「人間万事塞翁が馬」という言葉の通り、来年は何だか良いことが待っていそうな、そんな気がしてならない。(孫美仙、パート事務員)

[朝鮮新報 2009.12.25]