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ポジャギ展−言葉ぬきで伝える伝統

 先月、東京・練馬文化センターで開かれた女性同盟練馬文化教室合同発表会「連連」を取材した。約70点におよぶポジャギとはがき絵展の出品者は、50〜60代の在日2世の女性たち。

 ポジャギ教室は発足から8年、はがき絵教室は3年。家族の介護や自身の闘病、娘や嫁の出産、育児のサポートなど忙しい生活の合間を縫って、丹念に作品づくりに打ち込んできた。

 講師の辛錦玉さんは、「ポジャギは朝鮮の伝統手芸。本当は若い人たちにもっと参加してもらいたい」と胸の内を明かした。

 しかし、仕事や育児に追われている若い世代は、「時間・精神的にゆとりがないのが現実。子育てが一段落して、少しゆとりができた世代がしっかり学び、それを広げていければ良いかな」と思いを語った。

 若い世代も関心が薄いわけではないようだ。展示会を駆け足で見ていた李玉敏さんは、仕事を切り上げ、保育園へ子どもを迎えに行くほんの少しの時間を利用して会場に足を運んだ。

 「縫い物が好きで、実はこういうのをやってみたいと思っている。でも、まだまだ子どもが小さくて、縫い物を趣味にするのは危ないかな。でも、いずれは私もやってみたい」

 地域文化サークルの継続と展示会成功の秘訣について辛さんは、「サークル維持のため無理に人を縛らない。やりたい人がいつでも集えるよう、門戸を常に開けておく」と話していた。

 ステキな作品の数々を眺めていた高田千恵子さんは、「女性が力を合わせて展示会を開くなんてステキ。言葉じゃないもので子どもや孫たちに伝統を伝えるのは大切」と感想を述べた。(潤)

[朝鮮新報 2009.11.13]