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「フンブとノルブ」−朝鮮舞踊と児童劇

 芸術の秋、金剛山歌劇団の日本巡演「アルム」が好評の中行われている。

 今年の目玉は第2部の、朝鮮の3大古典名作を舞踊小品化した「沈清伝」「興夫伝」「春香伝」だ。

 朝鮮では誰もが知る昔話。これらの作品を知る日本人も多く、東京・立川で行われた初演には、埼玉県の私立の日本の小学校から、教師と1〜6年生の希望者24人がバスに乗り会場へと足を運んだ。

 2階の最前列で観劇していた子どもたちは、きらびやかな衣装と美しい歌声、優雅な舞に瞳を輝かせていた。教師は、「はるかな歴史をたどっていくと、朝鮮は私たちの祖先に当たる。伝統と歌と踊りが一つになったすてきな文化を子どもたちに伝えていきたい」と、当日、喜んで会場へ来たことを語った。

 同校では、朝鮮民話「フンブとノルブ」を児童劇として子どもたちに伝えている。

 「朝鮮の民話に日本人の丸山亜季さん(作曲家)が曲をつけた。チャンゴのリズムを生かした歌は子どもたちも大好きだ。つばめを助け、明るく農耕に励む農民の勤勉さ。まじめに働いたすえに幸せがやってくるというストーリーは子どもたちを健やかに育ててくれる。今日は朝鮮民族の舞を間近で見られてとても勉強になった。子どもたちの心をとりこにしたと思う」

 朝鮮と日本は古くから農耕民族として暮らしてきた。その歴史と文化的共通点を子どもたちに伝えることは、平和教育にもつながるのではないだろうか。

 コミカルな動きで笑いをそそる金剛山歌劇団の「興夫伝」に、日本の小さなファンができたことに喜びを感じる。(潤)

[朝鮮新報 2009.9.25]