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「愛するあなたに」−「行動する良心たれ」

 21日午後、北の弔問団が、故金大中元大統領の棺が安置されているソウルの国会庁舎に到着するやいなや、沿道の市民たちから大歓声と拍手が沸き起こった。南のテレビ映像が伝えるその光景は、9年前の「6.15」の再現であり、心を熱くさせるものだった。

 6.15首脳会談の後、金正日総書記は、大統領について、「北南の合意を一つ一つ実践していこうとする意志と誠意を持つ方」と信頼を語り、李姫鎬夫人についても「人は妻に恵まれたら福があるというが、大統領はまさにそれがある方です。小柄な方なのに、女性の指導者として、また、夫の釈放のためにあのように忍耐強くたたかったことに深い印象を持ちました」(在米僑胞ジャーナリスト文明子氏との会見で)と称えた。

 波乱万丈の夫の人生に妻として、同志として寄り添ってきた夫人は棺の中に、「あまりにも胸が痛む苦難の人生をよく耐えぬいたあなたを私は愛し、尊敬しています」と綴った「愛するあなたに」と題する直筆の手紙を入れた。

 夫妻の歩んだ茨の道…。交通事故を装った殺害の陰謀、東京からの拉致、その後、光州事件首謀者として死刑判決を受け、投獄された長い歳月。夫妻は死線を共に乗り越え、祖国の統一と和解のために平壌の地を踏みしめたのであった。

 23日の告別式。故元大統領の運柩車列がソウル支庁前に着いたとき、夫人は車を降りて、マイクの前に立ち、こうあいさつした。

 「…夫はひたすら人権と南北和解協力のために努めた。権力の懐柔や圧力に屈しなかった。和解と許容の精神、平和と苦しむ隣人を愛する『行動する良心たれ』と最後まで願っていた。これが夫の遺志である」と。(粉)

[朝鮮新報 2009.8.28]